「年功序列」望む新入社員、48%で過去最高に…産能大調査でわかったこと
年功序列を望む人の割合が半数弱で過去最高に―。産業能率大学総合研究所が行った「2024年度新入社員の会社生活調査」で、人事制度に対する〞安全志向が分かった。昇進や待遇が年齢や勤務年数で決まる年功序列と、業績で決まる成果主義のいずれを望むか尋ねたところ「年功序列」が48・5%、「成果主義」が51・5%だった。年功序列については06年度以降で最高、成果主義は最低の値となった。 また、正社員を定年まで雇用する終身雇用制度を望むか聞いた結果は「望む」が68・2%、「望まない」が31・8%。望む人の比率は14年度の76・3%が過去最高だが、18年度以降では最も高い。コロナ禍の21年度からは年々、比率が右肩上がりとなっている。 一方、人生100年時代といわれる中「いつまで被雇用者(会社勤めなど)として働きたいか」尋ねたところ、「65歳」が32・7%、「60歳」が32・1%、「70代」が8・7%だった。23年度までは65歳よりも60歳を希望する人の方が多かったが、24年度に逆転した。このところの産業界の定年延長の動き、親世代の将来不安などに対して敏感なことがうかがえる。 調査は全国の大企業、中堅企業などの新入社員に今春、オンラインによる回答選択方式で実施した。有効回答は563人。