2施設で開所記念式典 世界遺産センターと道の駅 きょうオープン 徳之島
22日からの運用開始を控えた徳之島世界遺産センターと道の駅「とくのしま」のそれぞれの開所記念式典が21日、鹿児島県徳之島町花徳の現地であった。国、県、島内の関係者らなど延べ約200人が出席。世界遺産の島の価値や魅力の発信、交流人口増加や地域振興、地場産食材の消費拡大などさまざまな相乗効果が期待される両施設の運用開始を祝った。 世界遺産センターは木造平屋建てで延べ床面積は449・78平方メートル。総事業費8億2850万円をかけて整備した。式典には環境大臣政務官の五十嵐清氏、塩田康一県知事、島内3町の首長らなどの来賓と関係者約90人が出席し、テープカットで完成を祝った。 式典後は施設の内覧もあり、関係者らは約150種の動植物の剥製やレプリカを配置したジオラマ、三方通岳(さそんつじだけ)などの世界遺産地域を抱く山々を眺められるリビングスペースなど同施設の魅力を体験した。 徳之島初来島という五十嵐政務官は、「コンパクトながら充実した施設。何げなく気軽に立ち寄って徳之島の良さ、自然遺産の価値を理解できる。奄美のセンターなど広域の連携ができる拠点になってほしい」と期待した。
道の駅のオープン記念式典には島内3町長のほか、塩田知事、西銘恒三郎衆議院議員、窪田哲也参議院議員、金子万寿夫元衆議院議員や国土交通省の関係者ら約110人が出席した。 式辞で高岡秀規徳之島町長は「遺産センターとともに自然環境の保全に寄与するだけでなく、伝統文化の伝承、子どもたちの教育環境の構築にも役立つ施設」と喜び、「この施設の活用で得られるノウハウは離島振興のヒントに成り得る」と期待した。 テープカットで道の駅の運用開始を祝った後は交流会が開かれ、鏡割りで施設の運用開始を祝ったほか、地元の唄者、ダンスチームらのステージで島内外からの出席者らをもてなした。 両施設は徳之島町花徳と天城町を結ぶ県道伊仙亀津徳之島空港線沿いの同敷地内にある。世界遺産センターは環境省、道の駅の建物は町、駐車場と屋外トイレは県と3者が連携して整備した。