ロッテ里崎、前代未聞の熱唱して引退!
大歓声を背に里崎は、最初に球団テーマ曲を歌うと、続けて「千葉心つなげよう」というオープニングで球場に流れる歌を時折、音程を外しながら歌った。ステージを降りようとすると、アンコール、そして里崎コールが沸き起こった。里崎は、照れ笑いを浮かべながら、そのアンコールに応えて、SMAPの「ありがとう」を熱唱した。「次のステージで僕は日本一、世界一を目指します。僕を信じて、皆さんも頑張って欲しい。今日は1日、本当に楽しい時間をありがとう。いつも心に千葉ロッテ愛を持ちながら応援していって欲しい」 それが本当の里崎のラストメッセージだった。球場内のスクリーンにも熱唱のラストライブが映し出されていて、1万2000人が残って手拍子を送っていた。里崎のユニホームをまとった多くのファンと共にQVCマリンから海浜幕張駅への帰り道を歩く。「いい引退セレモニーだったね」。誰もが興奮気味だった。 駅近くの千葉ロッテの公式ショップにロッテが作った引退試合用のポスターが貼られていた。何人かのファンが、何かを確かめるようにポスターに見入っていた。 強肩、強打、強気 ライブ、満塁打、下克上 日本一、アジア一、世界一 涙、笑顔、大天使 君がいたから、すべてが変わった。 名コピーが書かれていた。ファンを楽しませてきた幸せな里崎の16年間が凝縮されていた。 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)