金正恩氏が自爆型無人機の量産指示「紛争で成果」 ウクライナの戦場意識か
【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮メディアは15日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が14日に自爆型無人機(ドローン)の性能試験を視察したと伝えた。金氏は「一日も早く生産体系を構築し、本格的な大量生産に入る」よう指示。現代戦に対応するための戦術の確立や教育の必要性を強調し、無人武装装備の発展に向けた重大な戦略的方針を示した。 金氏は8月にも無人機の性能試験を視察していた。今回の報道でも類似の無人機が標的を攻撃する写真が公開された。 金氏は「世界で無人機を軍事力の主要手段として利用するための競争が加速化している」と指摘。生産コストが低い点も挙げ、「無人機が大小の紛争で明確な成果を収めている」と強調した。 ウクライナを侵略するロシアを支援するため、北朝鮮が朝鮮人民軍部隊を派兵した戦場でも、無人機が攻撃力として多用され、北朝鮮将兵にとって無人機への対応が課題とされる。金氏も早急に現代戦に適応する必要性を痛感したとみられる。 自爆型無人機は地上と海上での攻撃を想定し、製造されたとしている。