助産師HISAKOが12人出産してわかった「実はする必要のなかった育児」
トイレトレーニングはゆっくりでOK
【トイレトレーニング】 ×2歳の夏までにおむつを外す ○子ども自身がトイレに興味を持つまで待つ 実は私、トイレトレーニングというものをしたことがありません。 12人育てて思うのは、ほったらかしていても絶対におむつは外れるということ。時期で言うと、3歳のお誕生日前後が多いかな。 この頃になると、子どもは自ら「パンツはく!」と言い出すので、ここがチャンス。膀胱の機能もだい発達してきているので、すんなりおむつ卒業につながることが多いです。 1歳、2歳から「トレーニング」として始めてしまうと、どうしても失敗が多くなり、子どももママもストレスだらけ。「園では成功している」という子は、外ヅラと内ヅラをうまく使いわけているのかも。園ではがんばっているのだから、家では無理せずおむつをはかせてあげましょう。 だいたい、他の子より半年、1年早く外れたところで、人生になんの影響もありません。就職面接で「僕は2歳でおむつが外れました!」「ハイ、採用!」とはならないですよね(笑)。 しいていうならママの心の安定、育児の自信にはつながるかもしれないけど、そこに至るまでの負担が母子ともに多すぎます。どうしてもトレーニングしたいなら、失敗されても「あーあ」 「もうッ!」って絶対にならない覚悟ができてから始めましょう。 育児の常識は常にアップデートされていて、今は全体的にゆっくりめなのが主流です。「入園までに外してきて」という幼稚園もあるようですが、「現代の育児のトレンドを知らない、そんな園で本当にいいのか?」というところから考え直してみてもいいかもしれません。
耳そうじはあまりしなくてもいい
【耳掃除】 ×毎日、お風呂上がりに綿棒でお手入れ ○タオルで耳の入り口を拭くだけ 子どもの耳そうじは、私にとっての癒やしタイム。あたたかい子どもの頭がちょこんと自分の膝に乗っているあの時間は、まさに至福そのもの。そして、大きな耳垢がとれると、なんともいえない快感に包まれます。 しかし、「そこに見えてる大きな耳垢、ちょっと奥だけどどうしてもとりたい!」と、つい無理して綿棒や耳かきを奥まで突っ込んでしまい、「イターーーーイ」と泣かれたこと数知れず......。 ああ、ママの欲求を満たすために無茶してゴメン! 私の助産院に来ていた耳鼻科医をされているママに聞いたのですが、実は、耳そうじはあまりしなくてもいいのだそう。日常的に耳そうじをすると、綿棒が耳垢を奥へ奥へと押し込んでしまい、鼓膜に耳垢がへばりついた状態を人為的につくってしまうことに。 だから、自己流のケアはせず、たまった耳垢は定期的に耳鼻科でとり除いてもらうのがおすすめなのだとか。頻度は年に1回、プールの活動が始まる前に耳鼻科できれいにしてあげると、中耳炎の予防にもつながります。 そもそも、皮膚の新陳代謝により、耳の奥のほこりやごみは自然と外に押し出されます。日常のお手入れとしては、タオルで耳の入口だけを軽く拭いてあげる程度で十分。 赤ちゃん時代は耳垢がねっとりしている子もいますが、その場合はガーゼで耳の入口の部分だけなでる感じで拭いてあげましょう。幸せホルモンいっぱいの耳そうじは、月に1回程度でガマンですね。奥に見える耳垢まで欲張ってとろうとしないように......。
一番大切なのはママの笑顔
「がんばらんでええ、テキトーでええ。」肩に力が入りまくっていたHISAOさんが20年かかってたどり着いた、育児のいちばんのコツです。子ども思いの、真面目で一生懸命なママこそ、がんばらないでいい。もっと肩の力抜いて楽しんで。 楽しんだぶん、ママに余裕が生まれて笑顔になれば、それこそが子どものためになります。たくさんのママとパパが、笑顔あふれる育児ができるよう応援しています。
助産師HISAKO(Youtuber)