大阪市と上海市 技術交流フォーラムを開催、日中企業のオープンイノベーションを後押し―第10回上海交易会
技術提携でウィンウィンの関係を構築
大阪企業技術提携促進フォーラムには、ソフトウェア/アプリケーション開発を手掛けるフェンリル株式会社、ユニバーサル産業株式会社(上海铠司康科技)、コスメブランドのWonder Fulbeauty、乾燥機や有害ガスの処理装置メーカーの株式会社島川製作所、光触媒製品メーカーの明晃化成工業株式会社、化学品や医薬品メーカーの日東電工株式会社など7社が参加した。 これらの日本企業と中国企業20社のマッチング会も行われ、15あまりのプロジェクトで業務提携の意向が示された。例えば、空気清浄や空間殺菌に注力する「上海馨舒智能」は明晃化成工業と光触媒を使った殺菌材料技術の話で意気投合し、今後の提携に向けてより踏み込んだ話し合いを設けたいとした。コンプレッサーメーカー「孟泰環保」はユニバーサル産業と高圧コンプレッサーの関連ソリューションの中国における販売代理の可能性について協議した。Eコマースやデジタルマーケティングを手がける「第一秒(D1M)電商科技」はWonder Fulbeautyに中国のEC環境を説明し、今後の市場開拓を視野に入れて協力する意向を示した。このほかにも複数の中国企業が大阪企業と対面でやり取りし、協業の可能性について話し合った。 両国で産業のイノベーションが加速するなか、日本企業は中国市場をより深く理解する必要があり、中国企業も日本の品質基準や管理体系に倣ってブランドの国際化を図る必要がある。事業提携を進めるうえで鍵となるのが互いを理解し尊重する姿勢であり、双方が成功をつかむという最終目標に向けて共に力を合わせていくことになる。