【エリザベス女王杯】本命は先行する競馬で本格化したシンリョクカ 穴馬はコンクシェルとサリエラ
もう一頭の穴馬は、変わり身期待のサリエラ
デビューから4戦3勝、5戦目の目黒記念でも人気薄の逃げ馬が残る前有利の展開を差して3着に入った素質馬。今年のダイヤモンドSでは後の天皇賞(春)勝ち馬を相手に2着と好走し、存在感をアピールしている。 3走前のダイヤモンドSでは8番枠からやや出遅れたが、コントロールしながら好位外目を追走した。道中は2番手のグランスラムアスクをマークしながら進み、3~4角でもペースが上がってこないなかで仕掛けを我慢。直線序盤でテーオーロイヤルにかわされ、ラスト2Fで抵抗し、差し返しそうな場面もあったが、クビ差及ばなかった。 この時のテーオーロイヤルは休養明けでトップハンデ58.5kgを背負っており不利な条件。サリエラはエンジンの掛かりが遅い馬で、3~4角で仕掛けていれば本馬が勝っていた可能性もあると感じさせる内容だった。 昨年のエリザベス女王杯は前有利な展開を序盤から位置を下げて、道中でもさらに後方2列目まで後退し、3~4角で大外を回す競馬で小差の6着に敗れたが、牝馬重賞なら上位の底力を持っている。 今回、先行意識が強いR.ムーア騎手に乗り替わるのは好ましい。また、国枝栄厩舎は特に状態が良い時に矯正馬具をつけるところがあり、昨年のエリザベス女王杯や今年のダイヤモンドSでチークピーシーズを着用していたが、近2走では外している。前走は休養明けで、ダメージが出るリスクを嫌ったのだろう。結果的に前走で能力を出し切っていないので、叩かれての変わり身が期待できる。 ※パワーポイント指数(PP指数)とは? ●新馬・未勝利の平均勝ちタイムを基準「0」とし、それより価値が高ければマイナスで表示 例)シンティレーションの前走指数「-21」は、新馬・未勝利の平均勝ちタイムよりも2.1秒速い ●指数欄の背景色の緑は芝、茶色はダート ●能力値 =(前走指数+前々走指数+近5走の最高指数)÷3 ●最高値とはその馬がこれまでに記録した一番高い指数 能力値と最高値ともに1位の馬は鉄板級。能力値上位馬は本命候補、最高値上位馬は穴馬候補 ライタープロフィール 山崎エリカ 類い稀な勝負強さで「負けない女」の異名をとる競馬研究家。独自に開発したPP指数を武器にレース分析し、高配当ゲットを狙う! netkeiba.com等で執筆。好きな馬は、強さと脆さが同居している、メジロパーマーのような逃げ馬。
SPAIA編集部