「ホラーは演じる方が好き」『フンパヨン 呪物に隠れた闇』主演アップが語る“博士課程”での研究
ラフで楽しいことが好き
――ホラー映画だからやってみたいと思った理由は? ホラー映画に出たことがなかったから。全くこういうジャンルの作品に出たことがなかったんです。 ――確かにアップさんは「Lovely Writer The Series」はじめ、楽しく、明るいイメージがありますね。 僕自身もすごいラフで楽しいことが好きな人間なんですけど、やっぱり毎回違う役を演じることが、役者であることのモチベーションになっています。 ――アップさんは役者であると同時に今、博士課程に在籍中の学生でもありますね。 はい、そうです。 ――では忙しいのに、勉強を続けているモチベーションはなんですか? 好きだからです。 ――なんと素晴らしい! 勉強が好きだって言ってみたいです。 (照れながら)仕事は仕事で全力で頑張る。でも個人的に好きなもの、ある種の趣味として、その学問の分野をもっと勉強したいなと思ったからなんです。 ――専攻はなんですか? 国際関係学を専攻しています。
国際関係を学びイギリスに留学
――イギリスにも留学されていたそうですね。きっかけはなんですか? チュラロンコーン大学のコミュニケーションアーツ学部は4年制なのですが、3年間でほとんどの単位が取れてしまったんで、4年目に時間ができたんです。それでいろんな本を読んでいたら、ある本に戦争のことが書かれていて、世界中のあらゆる出来事は繋がっているんだと思いました。そこで国際関係を学びたいと思って考えた末に、イギリスに留学することにしました。国際関係学の修士号を取ったんです。 ――イギリスはどちらに行かれていたんですか? ロンドン大学の大学院ですね。イギリスでの生活は実質、1年間だったんですが。 ――イギリスでの生活で勉強以外にも得たことはありますか? イギリスに行って視野が広がりました。タイに住んでいた時に自分が理解している、知っていると思っていたことは、実はほんの少しでしかなかったと分かったんです。いわば両手を広げるぐらい。だけどイギリス、そして世界に出てどんどん視野が広がるにしたがって、自分が知っていることは非常に少なかったと実感しました。だから帰国後も、もっと勉強して色々と学びたいと思ったんです。 Poompat Iam-samang /UP (プーンパット・イアン=サマン/アップ) 1994年12月4日、タイ・バンコク生まれ。国立チュラロンコーン大学大学在学中、2015年に映画『Gifted』で俳優デビュー。2021年、BL小説を原作としたテレビシリーズ『Lovely Writer The Series』で主人公の小説家を演じ、大人気に。インスタのフォロワーは156万人以上。歌手デビューも果たしている。 X:@uppoompat Instagram:@uppoompat
石津 文子