韓国で年間観客動員数第1位記録…映画「ソウルの春」、日本版予告編と場面写真公開
2023年韓国で年間観客動員数第1位を記録し、「パラサイト 半地下の家族」を上回る1,300万人以上の観客動員した映画「ソウルの春」が8月23日(金)に全国公開される。先日韓国で開催された第60回百想芸術大賞にて、映画部門の大賞(キム・ソンス監督)、作品賞、男性最優秀演技賞(ファン・ジョンミン)の3冠を受賞し話題となった本作品。公開にさきがけ、日本版ポスタービジュアル&予告編、場面写真が解禁された。 【写真】首都警備司令官に任命されたチョン・ウソン演じるイ・テシン ■1979年、大統領暗殺――国家の命運を懸けた9時間の攻防が幕を開ける 今日「粛軍クーデター」「12.12軍事反乱」などとも言われる韓国民主主義の存亡を揺るがした実際の事件をもとに、一部フィクションを交えながら描かれる。韓国で公開されるやいなや、事件をリアルタイムで知る世代はもちろん、事件を知らない若者たちの間でも瞬く間に話題となった。独裁者の座を狙う男チョン・ドゥグァンへの激しい怒りと、彼に立ち向かったイ・テシンに共感し、国民の4人に1人が劇場に足を運び「パラサイト 半地下の家族」などを上回る1,300万人以上の観客を動員。コロナ禍以降の劇場公開作品としてはNO.1(2024年3月末日現在)となる歴代級のメガヒットとなった。 国内外の映画ファンから熱烈な支持を集めるノワールアクション『アシュラ』などで知られる名匠キム・ソンスが監督。同作でもタッグを組んだ2大スタ―、ファン・ジョンミンとチョン・ウソンを再び主演に迎え傑作を誕生させた。 ■圧倒的なリアリティで描かれる日本版予告編&場面写真を公開 日本版予告編では、「パク大統領閣下が逝去されました」という1979年10月26日の大統領暗殺を機に、「人間という動物はだな 強い者に導かれたいと願ってる」とチョン・ドゥグァン保安司令官(ファン・ジョンミン)が実権を握り始める様子が。それに対し「あの男を放置してはなりません」と警戒を強める陸軍参謀総長(イ・ソンミン)は信頼するイ・テシン(チョン・ウソン)を「君のような無欲な人に首都(ソウル)を守ってもらいたい」と説得し、首都警備司令官に任命する。しかし、チョン・ドゥグァンの野望は暴走。ついに激しい銃撃戦を皮切りにクーデターへと。「ソウルを死守せねば」と険しい表情のイ・テシン。一方チョン・ドゥグァンは高笑いを見せ、「失敗すれば反逆罪、成功すれば革命だ!」と息巻く。あの夜の闘いで本当は何が起きていたのか、圧倒的なリアリティとスケール感で描かれる。 あわせて解禁となった場面写真からは、9時間の攻防に身を投じるイ・テシン、チョン・ドゥグァン両陣営の様子が映し出されている。キム・ソンス監督は、当時高校3年生で、住んでいた漢南洞(ハンナムドン)で銃声を聞いて以来、ずっと胸に抱き続けてきた疑問を劇映画として再構成したという。「韓国現代史の運命を変えたあの日を、果たして私に描き切ることができるのだろうか?」と当初は不安もあったが「当時を知らない世代の観客をも、事件が起きたあの日あの場所へと誘う」という決意のもと映画化を果たし、国の命運を懸けた事件に怒り打ち震えた国民の4人に1人が鑑賞するという傑作を生みだした。 ■映画「ソウルの春」あらすじ 1979年10月26日、独裁者とも言われた大韓民国大統領が、自らの側近に暗殺された。国中に衝撃が走るとともに、民主化を期待する国民の声は日に日に高まってゆく。しかし、暗殺事件の合同捜査本部長に就任したチョン・ドゥグァン保安司令官(ファン・ジョンミン)は、陸軍内の秘密組織“ハナ会”の将校たちを率い、新たな独裁者として君臨すべく、同年12月12日にクーデターを決行する。一方、高潔な軍人として知られる首都警備司令官イ・テシン(チョン・ウソン)は、部下の中にハナ会のメンバーが潜む圧倒的不利な状況の中、自らの軍人としての信念に基づき“反逆者”チョン・ドゥグァンの暴走を食い止めるべく立ち上がる。