米国のジミー・カーター元大統領が死去 100歳 歴代大統領最長寿で2002年にノーベル平和賞
米国の元大統領のジミー・カーター氏が米ジョージア州プレーンズの自宅で現地時間29日(日本時間30日)に死去した。同氏率いる非政府組織「カーター・センター」が公式サイトで発表した。100歳だった。 【写真】若き日のジミー・カーター元大統領 サイトでは元大統領の息子のチップ・カーター氏が「父は私にとってだけでなく、平和、人権、そして無私の愛を信じるすべての人にとって英雄でした。兄弟、姉妹、そして私は、こうした共通の信念を通じて父のことを世界中に伝えました。父が人々を一つにまとめたおかげで、世界は私たちの家族です。皆さんが父の記憶を称え、こうした共通の信念を生き続けてくださることに感謝します」と声明を載せた。 元大統領は「残りの時間を家族と一緒に自宅で過ごす」とし、2023年2月19日に在宅ホスピスケアに入ったことを「カーター・センター」が公表していた。近年、肝臓と脳の腫瘍など数々の健康問題を抱え、入退院を繰り返していた。 それでも同9月下旬には地元のイベントに野球帽をかぶり、ロザリン夫人とともに姿を見せていた。ロザリン夫人は同11月19日に96歳で亡くなった。 正式名ジェームズ・アール・カーター・ジュニア氏は1924年10月1日生まれ。ジョージア州上院議員、同州知事を経て77年、米国第39代大統領に就任。東西諸国の「冷戦中」だった在任中にはソ連のアフガニスタン侵攻を非難し、80年モスクワ五輪をボイコット。日本も追随した。退任後は積極的な人権外交に従事した功績が認められ、2002年にノーベル平和賞を受賞。退任後は歴代大統領の中で最長寿となっていた。
報知新聞社