【山口県高校野球】高川学園、接戦制し3連覇 秋季県高校野球
秋季中国地区高校野球大会の県予選を兼ねた硬式の県スポーツ大会高校野球(県高野連など主催)は1日、下関市のオーヴィジョンスタジアム下関で決勝と3位決定戦があり、高川学園が下関国際を下して3年連続7回目の優勝を果たした。西京が3位となった。 決勝は同点で迎えた六回、徳原の適時打などで高川学園が勝ち越し、1点差を守り切り3―2で勝利した。3位決定戦は3―3で迎えた九回、西京の4番和田が3点ランニング本塁打を放ち、6―3で宇部商を下した。 中国大会は25日から島根県出雲市の浜山公園野球場を主会場に開かれる。高川学園、下関国際、西京が出場する。 ▽決勝 下関国際 100000100―2 01000200×―3 高川学園 ■攻守に辛抱、下関国際を逆転 決勝は3連覇を狙う高川学園が3―2で下関国際との接戦を制し、3年連続7回目の優勝を手にした。勝ち越し打を放った徳原は「勝負強いバッターを目指している。優勝できてほっとした」と安堵の笑みを浮かべた。 下関国際に先制を許すが二回1死二、三塁から暴投で三走遠矢が滑り込み同点に追いつく。五回に無死満塁の好機が生かせず点差がつかないまま迎えた六回、無死一、三塁で徳原が打席に入った。「投手陣は苦しい状況をしのいでくれた。打者が頑張らなきゃと思った」。左前に力強く放った適時打で三走木下が本塁に生還、その後相手の失策でもう1点追加すると、七回以降は投手陣が相手の攻撃を1点で食い止めた。 松本監督は「守備でも攻撃でも、チームが辛抱できたことが勝ちにつながった」と分析。中野主将は「接戦をいかに勝ち切るかを課題にしてきた。この試合で勝てたことはチームとしても良かった」と喜ぶ。中国大会に向けて「守備からリズムをつくる高川学園の強みを生かし、必ず優勝する」と誓った。 ■3位決定戦は西京が制す ▽3位決定戦 西 京 001110003―6 000030000―3 宇部商 西京は同点で迎えた九回、和田の一振りで18年ぶり4回目の中国大会出場を決めた。殊勲の3点ランニング本塁打を放った和田は「今まで一番気持ちの良い打球は打てた」と笑顔で汗を拭った。 九回2死二塁、一回に二塁打を放っている末次が申告敬遠で歩かされ、ここまで4打数0安打の和田が打席に入った。「悔しい、打つしかない」。「甘い直球が来たら初球から振る」という言葉通り、初球の真ん中高めの直球をはじき返す。相手の守備が打球をはじいたのを確認すると「迷いはなかった」と一気に本塁に飛び込んだ。 今大会は人生初の4番を任され、勝負所で「練習試合も含めて生まれて初めて」という本塁打も放った。試合後は「中国大会に向けてもっと高みを目指して準備していく。最後だけでなく、一打席目から打てる打者になる」と更なる成長を誓った。