眺望と飲食、アートを 虎岩の旧旅館が新施設に 17日オープン【長野県飯田市】
長野県飯田市虎岩の旧「天望閣ひさかた温泉」が、カフェレストランとアートミュージアムを兼ねた「ツインビーテラスひさかた」となり、今月17日にオープンする。 中川村大草で竹渕野外美術館を15年ほど前から運営する名古屋市の企業「しらかばの森」が施設を取得し、3年半ほどかけて改修した。飲食部門は市内でロボット教室を経営する立花輝彦さん(53)と書道教室を営む尚美さん(52)が夫妻で担う。 スタイリスト、インテリアやファッションのデザイナー、企業コンサルタントに加え、学芸員の資格も持つしらかばの森会長の竹渕尚子さんは「施設内にあった美術品が正当な扱いを受けられるように」と取得を決めた。 屋外には自作を含む造形作品の数々、館内には旅館時代からあった下諏訪町出身の日本画家、赤羽根一司さん(1925~2020年)などの絵画を多く展示している。 カフェレストランのスペースは見晴らしの良い部屋を使い、北海道みそラーメンやコーヒー、パスタ、ピザ、ハンバーグ、そばなどを提供する。 北海道旭川市出身の立花尚美さんは「みそラーメンは以前からふるさとの味として飯田で提供したかった」と話し、看板メニューに育てたい考え。 施設の運営は下久堅との縁が発展する形で関わることになり、同じ場所で大人向けペン字、ボールペン字の教室を開く計画もある。 館内には貸し会議室と入浴施設、敷地内には体育館もあり、宿泊棟は改修が進んでいる。竹渕さんは「飲食が入り口となり、アートにも関心を持ってもらえたら」と話し、利用の幅を段階的に広げていく計画だ。 カフェレストランは不定休で、営業時間は午前8時から午後4時。問い合わせは立花さん(電話080・3250・2738)へ。