就任後初の記者会見を行う石破茂首相＝1日夜、首相官邸（春名中撮影）

石破茂首相は1日夜、官邸で首相就任後初めての記者会見に臨んだ。自身の内閣について「納得と共感内閣」と銘打ち、「国民に納得し、共感してもらえる政治をまっすぐに進める」と強調した。 【石破新内閣の顔ぶれ】村上誠一郎氏、武藤容治氏、三原じゅん子氏ら初入閣は13人 ■大義は「新内閣を支持するかどうか」 27日投開票の日程で行うと表明した衆院選について「新しい内閣が発足したら国民に信を問う。この内閣を支持してもらえるか、ほかの選択肢があるのか、主権者たる国民に問うのが大義だ」と語った。「日にちの制約の中で、どれだけ誠心誠意説明するか、内容のある話をするかをもって判断してもらえる材料を提供する」とも語った。 衆院解散は憲法69条に基づき内閣不信任決議案が可決された場合などに限るべきだとした過去の発言との整合性に関しては、「今回、不信任案が可決されたわけではないが、新しい内閣について国民の信を問うことは憲法の趣旨に沿う」と説明した。９日までの臨時国会の審議については「衆参両院の本会議の他に機会が与えられれば、十分とは言えないかもしれないが、国民の心に響くようにしていきたい」と語った。 ■金融緩和「基本的基調維持されるべき」 金融政策に関しては「金融緩和の基本的基調は維持されるべき」と指摘。「岸田文雄政権で進めた成長戦略を着実に引き継ぐ」とし、賃上げや企業投資の拡大を推進していく考えを示した。 首相は「早期に物価高に苦しむ人々を支援する経済対策の検討を指示する」と述べ、低所得者向けの給付金など緊急の物価高対策を行うとした。最低賃金に関しては「2020年代に全国平均1500円への引き上げを目指す」と表明。地方創生については「経済成長の起爆剤」に位置付け、「地方経済・生活環境創生本部」を創設し、今後10年間の基本構想を策定する考えを示した。 医療や年金など社会保障制度について、「今の時代に即しているのか、国民の将来不安を取り除くための見直しに着手する」と語った。 ■地位協定改定は日米同盟強化