『おむすび』ギャルたちが抱える“光と影” 錦鯉・渡辺隆も偏愛するみりちゃむの主役回に
あえて撮影中に放送を観ていなかったという松山ケンイチによる『虎に翼』(NHK総合)のSNS実況が、10月10日深夜に最終回を迎えた。その一方で、『おむすび』(NHK総合)でも毎朝、少し偏った見方でSNSにて実況をしているのが錦鯉の渡辺隆だ。 【写真】みりちゃむ演じるギャルのルーリー 生粋のギャル好きで、ルーリーとして出演しているみりちゃむとの共演が多い渡辺は、偏愛を滲ませながら独自の視点から『おむすび』の感想を日々綴っているが、10月11日、それが初めて途切れてしまった。早朝のロケと『おむすび』の放送時間が被ってしまったのだ。「スケジュール的に明日見られない」「残念」と前日にポストした渡辺に、みりちゃむ本人が「おい豚脂。切実に言うが明日は絶対みた方がいいぞ?」と引用ポスト。スズリン役の岡本夏美も「渡辺さんお願いです!! 明日のみりちゃむどうにか絶対にみてほしいです!」と投げかけていた。 そんな渡辺が見逃してしまった第10話は、ルーリーの主役回だ。深夜に天神を歩いていたところを警官に保護されたルーリーは、父は中国に出張、母は東京で仕事と保護者との連絡がつかず、このままだと少年係に連れて行かれてしまう。「ほかに迎えに来てくれそうな人は?」と聞かれ、ルーリーがメールを送ったのが結(橋本環奈)だった。 ギャル文字のメールを「天神の東交番にいるからすぐ来て!」と解読できるようになった結は、愛子(麻生久美子)と聖人(北村有起哉)に真剣な顔つきで友達のところに行くとだけ告げ、天神の交番へと向かった。結の姿に、ルーリーの目から涙が溢れ出す。遅れて、リサポン(田村芽実)、スズリン(岡本夏美)も交番に到着するが、未成年には引き渡しができないという絶体絶命のピンチにやって来たのが、ムスビンママこと愛子だった。 メール着信時に愛子は、結の携帯に写る文面を盗み見ていたのだ。「歩の時にさんざんギャル文字練習したから」と笑顔の愛子は、ルーリーたちに挨拶をして、颯爽と立ち去っていく。母の優しさに触れて、ルーリーは世間体を気にして離婚をしない、バラバラになった自分の家族を結たちに話す。だからこそ、ルーリーにとってハギャレンは大切な居場所。ギャルの掟が結を苦しめていることもルーリーは感じていたが、結にとってもハギャレンは自分を確認できる居場所になっているのではないだろうか。それは、「うちに、パラパラ教えてもらえませんか?」という次のステップへと踏み出すセリフにも表れている。 タマッチ(谷藤海咲)も合流してパラ練が始まるが、結は全くついていけない。その様子を幼なじみの陽太(菅生新樹)が目撃していた。第3週予告では、陽太の「実は、俺たちつきあっとるんです!」という驚きのセリフや米田家で愛子、佳代(宮崎美子)が見守る中でのハギャレンメンバーのパラ練、翔也の母・幸子(酒井若菜)の登場といった気になるカットが確認できる。ここまで『おむすび』を観ていて印象的なのは、主にハギャレンメンバーの光と影を描いていること。第1週のスズリン、そして第2週ではルーリーがスポット役であり、幼少期に被災をしている結もまたその対象に当てはまる。
渡辺彰浩