英国王室、国王を激怒させたヘンリー王子の声明をホームページから削除「メーガンが標的になっている」
険悪な関係が報じられている英国王室とヘンリー王子。王室がヘンリー王子のあの有名な声明をウェブサイトから削除していたことが明らかになった。 【写真】チャールズ国王がパパの表情を見せたレアなスナップ集
王室が削除したのは王子が2016年、報道担当の秘書を通じて出した声明。当時女優だったメーガン妃との交際が報じられ、英米マスコミやSNSが大騒ぎを始めたことに対するクレームだった。王子曰く「恋人のメーガン・マークルが虐待や嫌がらせの標的になっている。全国紙の一面を飾った中傷、コメント欄に描かれた人種差別を匂わせるコメント、SNSやウェブ記事のコメントに見られる明らかな性差別や人種差別だ」とコメント、メーガン妃との交際を認めつつ、マスコミ報道を厳しく批判した。
「王子はミス・マークルの安全を心配している。交際を始めて数か月で彼女がこのような嵐にさらされるのは正しいことではない。マスコミのコメンテーターたちがこれを『彼女が支払わなくてはならない代償だ』『これもゲームの一部だ』と言うことはわかっている。しかし王子はこれに強く反対する。これはゲームではなく、彼女の人生であり彼の人生だ」。
エリザベス女王のポリシーである「不平は言わない、言い訳はしない」をモットーにしていたロイヤルファミリーがマスコミ報道に対して抗議することは珍しく、この声明はイギリスマスコミを驚かせた。声明はその後、王室のウェブサイトに掲載されていたがいつの間にか姿を消していることを雑誌アメリカ版『ニューズウィーク』が最近発見した。昨年12月の初めに密かに削除されたと見られている。
ちなみにこのコメントはチャールズ国王とウィリアム皇太子の了承を取らずに出された。これを見て2人は激怒したという。王子自身が回顧録で振り返っている。「パパとウィリー(皇太子のこと)はものすごく怒った。2人から大目玉を食った。僕の声明で自分たちが悪者に見えたからだ。『なぜだ?』と言われた。2人とも自分の恋人が嫌がらせを受けているときに声明を出したことがなかったからだ」。
今年初めにも王室はそれまで個別のページを設けていた王子と妃のプロフィールを1ページにまとめ、ぐっと縮小した。王室離脱直後には2人のページを残していることに対する批判の声も上がったが、その後ゆっくりとではあるが確実に2人の存在感は薄れていっている。次は王室がどんな変更を加えるのか、プロフィールを消す日も来るのか、イギリスマスコミの注目が集まっている。