“インクルーシブ保育”って? 障がいがある子も、ない子も“同じ仲間”で学ぶ『every.特集』
■“協調性出てきた”同年代の友達と関わり成長
10月、子どもたちの楽しみにしている日がやってきました。園庭の一角に実った稲。6月に植えたこの稲を収穫し、食べるまでをみんなで体験します。この日は待ちに待った稲刈りの日。 そうまくんも稲刈りに挑戦。この稲刈りに人一倍やる気をみせていた子がいました。ダウン症のある、あきくん(4)です。 稲を刈って、笑顔のあきくん。こうした動作は手や指の発達の訓練にもなっているといいます。一生懸命鎌を動かすあきくん。でも、ひとりの力では難しいときも…。 そのとき、お友達が力を貸してくれました。 先生 「ありがとう、るいくん。るいくんが一緒にやってくれたね」 そして、あきくんはみんながいなくなっても稲を刈り続け、最後の一束を刈り取って終了。この施設に入るまでは、同年代の子どもと接する機会が少なかったというあきくん。 園では、積極的に友達と関わったり、ほかの子がやっていることに興味を示す姿が見られたりするなど、先生たちも成長を感じています。お母さんも、外出先で順番を守れるようになるなど、協調性が出てきていると感じているそうです。
■収穫したお米 みんなで仲良くいただく
稲刈りからおよそ1ヶ月。収穫した稲を脱穀し、もみ殻を取り除き、みんなが食べるお米になりました。そして、再び田んぼに集まった子どもたち。 園児「せんせい、いまから何するの?」 先生「何すると思う?」 園児「ごはん!」 みんなでつくったお米を食べます。お釜に米をいれ、火にかけて待つことおよそ50分。炊きたてのご飯を、みんなで仲良くいただきます。 あきくんも自分で作ったご飯をいっぱいほおばります。4杯もご飯をおかわりして大満足。
■認め合い支える 誰もが生きやすい社会へ
お互いを認め合い、支え合うインクルーシブ保育。それは、誰もが生きやすい社会への第一歩。 施設長・宮澤叙栄さん 「みんなが同じではない、ということを学ぶことって大事。それぞれみんな特性があって、得意、不得意があって、そういうなかで不得意なことを補い合って過ごしていく。いろいろな特性があるお子さんや人たちが、排除されない世の中であってほしい」 (11月21日『news every.』より)
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