苗村修悟の強打空転 KO負けで再起2連勝ならず 「平成のKOキング」坂本博之会長と出直し誓う
◆プロボクシング▽フライ級(50・8キロ以下)8回戦 〇富岡浩介(KO7回1分7秒)苗村修悟●(8日、後楽園ホール) 日本フライ級12位・苗村(なむら)修悟(30)=SRS=の再起2連勝はならなかった。開始から前に出てパンチを強振したが、サウスポーのテクニシャン・富岡浩介(22)=RE:BOOT=にかわされる展開。4回に左を浴び初ダウンを奪われ、7回にも再び左で倒されKO負けした。 「予想通りの相手だったが、自分が弱かった。接近してアッパー、フックを狙ったがうまくいなされた」と目を真っ赤にはらした。6月の狩俣綾汰戦(1回KO勝ち)前から左肩を痛め、今回の試合に向けてもスパーリングはできなかった。それでも「走り込みやフィジカルとやれることはすべてやった」と言い訳にはしなかったが、本番への影響は大きかった。 千葉の児童養護施設で育ち、幼少期を同じ境遇で過ごした坂本博之会長を慕い20歳でジムに入門。途中、ボクシングを諦めジムから遠ざかったが、再び情熱を燃やし25歳でプロデビュー。アマ経験はないたたき上げだが、デビューからの8勝はすべてKOというハードパンチを武器に日本ランク入りも果たした。手痛い敗戦に坂本会長は「もっと攻められた。何回かいい形になったが、それをしつこく、しつこく続けることができなかった。試合は練習でしたことしかでないので仕方ない」と悔しがった。プロでは3つ目の黒星。それでも苗村は「もう1回、出直す。やるしかない」と言葉に力を込め再起を誓った。 戦績は苗村が8勝(8KO)3敗、勝った富岡は8勝(7KO)4敗。
報知新聞社