足立梨花、自身も抱えた“性”の悩みに共感 インティマシー・シーンで伝えた要望とは
――原作コミックが大きな共感を得ているのは、まさにそういったところなのかもしれませんね。 「マンガだからこういうことが起こる」ではないというか、すぐ隣にこういう悩みを抱えている人がいてもおかしくないくらい身近なお話だなと思いましたし、そこに年齢も重なったことで、余計に恋が難しい問題で“壁”のように襲い掛かってくる感じがとてもリアル。原作を読んだときに、読者の皆さんが共感しているのを見て、「こうやって思うことが間違いではなかったし、こうやって思う人が世の中にはたくさんいるし、思っていていいんだ……こういう感情を抱いていいんだ」と思わせてくれました。そういった部分は、ドラマ版でも大切にしたいです。
――改めて、今回足立さんが演じた成海綾はどんなキャラクターなんでしょうか? 綾さんは真面目で不器用だけど一生懸命なんです。自分が抱いた性衝動をどうしようか悩んだときにワンナイトすることに決めるんですが、そこにマイ・ルールを定めて、誠実に向かっていく姿が素敵。 また、ルールを作ってワンナイトしようとするんですが、いろんなことを考えて動けなくなってしまう部分もあって、私も綾さんと同世代なので、「特に30歳を過ぎるとそうなってくるよね」と共感してしまいました。20代のときは、「ちょっと失敗してもいいか!」という気持ちが持てる時期だと思うんですが、30歳になると傷つきたくないし、失敗もしたくない。綾さんも「周りからも遊んでると思われたくないし、遊んでいる場合じゃないでしょ! という風に思われるし……」とか、いろんなことを考えて、ルールを設けたワンナイトにたどり着いたと思うんです。 ただ、ワンナイトをすると言ったのに、どこかで恋がしたいと思っているあたりも、綾さんのかわいいなと思えるところで、本当は性格的にワンナイトには向いてない人なんです(笑)。でも不器用で真面目だから、考えた結果、そこに行きついたというかわいらしい女性だなと思いながら演じています。