横浜DeNA尚成が語る、引退を撤回させた家族の言葉
■宴会部長も返上? ――尚成さんには、巨人時代の宴会部長のイメージが強いのですが、そういう楽しみ方ではない、本当の野球の楽しみ方ですね? 「僕自身、そういうキャラがついてしまっていますが、誰もが真剣にやっているときにヘラヘラとふざけませんよ(笑)。周りや場を見ながら真剣に楽しむんです」 ――宴会部長も返上ですね? 「もう4月で39歳になるんですよ(笑)」 ――日本人がメジャーに行くと必ず苦しむことになる滑るボールが元に戻ります。しかし、一方で、変化球はメジャー球の方が大きく動くとも言われています。伝家の宝刀のチェンジアップの曲がりに影響するようなことはありませんか? 「それはないでしょう。僕は、メジャーに行った時も、ボールの違いや、マウンド、球場の違いなどをできるだけ感じないようにしてきました。マイナスの要素をもってマウンドにあがると、後手後手に回ってしまいます。メジャーは、いいバッター揃っていますから、そんなところで後手を踏んだら、勝負できないんです。『今、感じたことを出せばいい』。いつもそう言い聞かせていました。だから日本に戻って、そういう違いには影響されません」 ――ハマスタのマウンドはどうでしょうか? 記憶にありますか? 「ハマスタのマウンドは、かなり相性がよかったんです。巨人時代に、ベイスターズに一番勝っていますから(笑)。このスタジアムは好きな方です。今度は、そこをホームにできるんですからね。できる限り、野球を楽しみますよ!」 ■尚成(ひさのり) 本名・高橋尚成(たかはし・ひさのり)1975年4月2日、東京墨田区生まれ。38歳。駒大―東芝をへて99年に逆指名ドラフトで巨人へ。ルーキーイヤーから9勝を挙げ07年には14勝4敗で優勝に貢献、最優秀防御率タイトルを獲得した。巨人の10年間で79勝66敗の成績を残し10年からメジャーに挑戦。メッツでは、先発、中継ぎ、抑えで活躍して10勝6敗8Sの成績を残したが、エンゼルスへ移籍後の2年目以降、チャンスが減りパイレーツ、カブス、ロッキーズと活躍の舞台を求めたが、マイナー生活が続き、13年12月に横浜DeNAと契約、日本球界復帰を決意した。178cm、82kg。左腕。 (聞き手・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)