復帰戦でアジア最強の2ウェイプレーヤーであることを示した千葉Jの原修太「最後までコートに立って貢献できたことがうれしい」
外国籍選手をシャットアウト「やらしてやっている感が僕の中ではある」
ここまでオフェンス面に触れてきたが、ディフェンス面でも原の存在感は光った。千葉Jは最終クォーターに相手のエースガードであるジョセフ・リンにゼイビア・クックスをマッチアップさせたため、原が強靭な外国籍選手と対峙することになった。それでも原は自身より横も縦も大きい相手にまったく押し負けず、駆け引きでも上を行きシャットアウト。外国籍選手に対してミスマッチにならない原がいたからこそ、この戦術が機能した。 「本当に些細なことかもしれないですけど、相手に簡単に持たせなかったり、そういうディフェンスができたんじゃないかなと思っています。相手の外国籍選手について、イメージ通りに動けたのは収穫です」 また、周りがファウルのコールにフラストレーションを溜める中、冷静にプレーし続ける姿が印象的だったが、前半に密着マークを嫌がった相手から2度オフェンスファウルを誘発したことも影響していたようだ。 「演技しているわけじゃないですけど、相手が1回押してきた後に2回目に強く押してくるので。なんというか、やらしてやっている感が僕の中であるんですよね。取ってなかったら冷静でいられなかったかもしれないですけど、チャージングを2個取っているので。(ジョン)ムーニーとかは(接触が)多いですし、それで鳴らなかったらムカつきますよね。5人全員がイラついていたらダメですし、僕はオフェンス面でイラつくことがあまりなかったので」 特別なことを特別ではないようにサラッと言えるところが心強いが、富樫もそんな原の活躍を喜んだ。「ここ数試合を欠場して、今シーズンはまだ去年のような感じでプレーできていない中、こういう大きなゲームでしっかり活躍してくれました。オフェンス、ディフェンスともに彼の存在感というのはこのチームで大きなものがあるので、コートにいると頼もしいです。長く一緒にやっているので2人一緒に活躍してファイナルに行けたことはうれしいです」 明日は東アジアの頂点をかけ、ソウルSKナイツと対戦する。原は予選で敗れた琉球ゴールデンキングスの思いも背負って臨むと意気込んだ。「来週、琉球さんとは天皇杯で戦うんですけど、アジアに挑戦したのは2チームだけなので、琉球さんの分も背負って戦っています。日本の代表として戦って、日本のクラブが強いんだぞというところを見せ、必ず優勝したいです」
丸山素行
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