"水問題解決"のカギを握る「海水の淡水化」関連の10銘柄
水不足の対応策として海水を真水に変える技術が世界的な注目を集めている。この分野で日本企業の技術力は大きな存在感を示している(イメージ画像:Hakase / PIXTA)
「蛇口をひねれば水が出る」ことが当たり前でないことをまざまざと実感したのが、今年元日の能登半島地震だ。地震後被災者を苦しめた最大の要因が断水だった。インフラの復旧で一番時間を要するのが水道だということを痛感した。 一方、日常においても温暖化のせいなのか水不足が常態化している。国土交通省の「日本の水資源」では、気候変動の影響で水需給バランスが地域的、時期的に不安定になる懸念を示している。 沖縄県では年初から県内のダムの貯水率が59%と平年より20ポイント以上下がったため県民に節水を呼びかけてきた。その一方で同県北谷町にある海水淡水化センターのフル稼働を続けている。 生活用の海水淡水化プラント(詳細後述)は全国に40カ所あり日産11万トンの造水能力を持つが、この北谷町と福岡市の2プラントで同能力の8割以上を占める。 海水淡水化プラントといえば、中東や北アフリカ、シンガポールなどでの操業をイメージするが、実は河川が多く水源に恵まれた日本でも存在している。特に海に囲まれた沖縄県では造水の重要なインフラになっている。
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野津 滋