紀藤正樹氏「もう釈迦の境地。敬服します」池袋暴走事故の飯塚幸三受刑者訃報への遺族コメントに
弁護士の紀藤正樹氏が25日、自身のX(旧ツイッター)を更新。19年の東京・池袋の乗用車暴走事故の被害者遺族、松永拓也さんが、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)の罪に問われ禁錮5年の実刑判決を受けた旧通産省工業技術院元院長の飯塚幸三受刑者(93)の訃報に際して発したコメントに対し、敬意を示した。 紀藤氏は、飯塚受刑者が10月に死亡したことについて、松永さんが「彼が僕の再発防止に対する思いに応えてくれたから怒りとか憎しみだけじゃない感情で生きていけるきっかけを作ってくれた。そういう意味では感謝」「死を無駄にしたくない」などとコメントをしたことを伝える記事を掲載。「被害者遺族の松永拓也さん。もう釈迦の境地。敬服します」と心境を記した。 事故により松永さんの妻真菜さん(当時31)、長女莉子ちゃん(同3歳)が亡くなった。松永さんはXでも、飯塚受刑者に向けて「心よりご冥福をお祈りいたします。妻と娘は、本当に無念だったと思います。ただ、飯塚さんにとっても、大きな責任を背負いながら刑務所で最期を迎えたことは、とても無念だったことでしょう。『天国で真菜と莉子に会えたなら、一言謝ってほしい』という想いは正直あります。しかし、それ以上に強い感情は抱いていません。彼が刑務所で最期を迎える結果となってしまったことに胸が痛む思いもあります」と記し、飯塚受刑者の冥福を祈っていた。また、約8カ月前の面会で、飯塚受刑者が後悔の念を示していたことも伝え、同様の事故の再発防止を強く願う投稿をしていた。