「実力で選ぶべき」国分太一、テレ東音楽祭MC復帰に反発も 『Nスペ』元局員の警鐘から3週間の原状回復のリアル
■「状況が上手く合致すればジャニーズ事務所のような事務所が生まれる可能性もある」
10月20日、元テレビ東京局員で現在、桜美林大学教授の田淵俊彦氏はNHKスペシャル『ジャニー喜多川“アイドル帝国”の実像』に出演。過去にジャニーズ事務所がテレビ東京に激怒し“圧力”をかけていたこと、さらには今後のテレビ界への思いなどを語っていた。 田淵氏が語ったのは、1999年1月、『FRIDAY』(講談社)が、ジャニーズJr.4人と女子大生が乱痴気騒ぎをした、と報じる直前の出来事だった。記事内に“テレビ東京のスタイリストのアシスタントが関わっていた”とあり、これに、当時ジャニーズ事務所の副社長だった藤島メリー泰子氏(享年93)が激怒。 『FRIDAY』の発売前日にテレビ東京のディレクターを呼び出し、「テレビ東京が悪かったと記者会見で言いなさい」と詰め寄ったという。ディレクターが「局のスタッフではない。スタイリストのアシスタントまでは管理できない」と要求を断った結果、メリー氏はテレビ東京にジャニーズ事務所のタレントを出演させなくなった、という騒動があったというのだ。 また、田淵氏は旧ジャニーズのタレントが視聴率的にありがたい存在であったことにも言及したうえで、 「視聴率が取れるとか、視聴者が興味を持つタレントに依存してしまう傾向が、昔よりも強くなっている。やはり、状況が上手く合致すれば(また新たな)ジャニーズ事務所のような事務所が生まれる可能性もある」 と、コメントしていた。 「田淵氏の発言には、自らも含めた反省、そして2度とジャニー氏やかつてのジャニーズ事務所のような存在を生み出さないようにという思いが感じられました。そういった話を元局員がして間もないのに、国分さんの『テレ東音楽祭』“復帰”が発表されたと。おそらく、これまでの傾向から見ても、それこそ“視聴率が取れる”存在であるSTARTO社のグループが多く『テレ東音楽祭』に出演するのではないでしょうか。 テレビ番組である以上、どうしても視聴率がかかわってくる。そうなるとやはり数字を取るために、多くのファンを持つSTARTO社グループを戻さざるをえないと。そうした判断に至ってしまうのが、現役で働く局員、テレビマンのリアルなのではないでしょうか。 ただ、結果的には“原状回復”に見えてしまうわけです。それが、一部の視聴者からは、“何も変わっていない”“なんの反省もない”というふうに捉えられてしまうのではないでしょうか。テレビ制作の辛いところだと思われますが……。 旧ジャニーズ、STARTO社タレントの起用再開とともに『テレ東音楽祭』を復活させ、国分さんもMCに“復帰”させる、というのが既定路線だったのかもしれませんが、NHKスペシャルが放送された後だけに、厳しい声はどうしても出てしまいますよね」(ワイドショー関係者) 数字が求められたとしても、《状況が上手く合致すれば(また新たな)ジャニーズ事務所のような事務所が生まれる可能性もある》という田淵氏の警鐘は、忘れられることがあってはいけないだろう。
ピンズバNEWS編集部