氷河期世代、月収18万円は「自分の努力不足」…賃上げ期待し転職6回、変わらぬ現状、負い目感じる非正規・介護職46歳男性が抱える思い
奪われたキャリア、再就職にも壁
若者の就労支援を続ける上田市の認定NPO法人「侍学園スクオーラ・今人(いまじん)」のスタッフ藤井雄一郎さんによると、最初の就職につまずいた結果、キャリアアップの機会を奪われ続ける氷河期世代の労働者は多いという。非正規職を転々とすることで資格取得などの機会を持てず、再就職の壁にぶつかり続ける事例も少なくない。
「普通」のライフコースは少数派
一方、不登校などを背景に教育、就労の場から取りこぼされる新たな層も増えている。「大学を卒業し、正社員として働き続ける『普通』のライフコースを歩める人は、今は少数派の印象」と藤井さん。絶対的な貧困層だけでなく、中間層の労働者のさまざまな困難に光を当てるような丁寧な政策議論を求めている。