【40代・50代のビタミンD活】あなたは足りている?健康寿命を左右する「ビタミンD」不足度を今すぐチェック!
この数年で「ビタミンD」という単語を聞く機会が急に増えていないだろうか? それもそのはず、世界的にビタミンDに関する研究や調査が増え、新たな可能性がわかってきたからだ。ビタミンDの重要性について、2007年頃からいち早く注目し、著書にもまとめている医師の斎藤糧三さんに伺った。
骨を丈夫にするだけじゃない、ビタミンDの底力に注目
ビタミンDと聞けば、一般的には「骨をつくるのに重要なアレね」という人がようやく増えてきたところ。一方、専門家の間ではここ10年ほどで、他に類を見ないほど研究が活発になっている栄養素だ。ここまで注目されているのは、ビタミンDがほぼすべての身体機能にかかわっていることがわかってきたから。 「免疫の調整機能の関係をはじめ、健康を支えるビタミンDの働きが次々に解き明かされています。コロナ禍では、ビタミンDとCOVID-19の研究が前面に出てきました。感染予防はもちろん重症度や死亡率との関連についての論文も多数。新しいところでは、不妊治療や再生医療にかかわる研究も。健康寿命を延ばそうというこの時代、ビタミンDを利用しない手はありませんね」と斎藤先生。 ビタミンDのおもな働きを簡単にチェックしておこう。知らなかった作用もあるのでは? 《ビタミンDのおもな働き》 ●骨を丈夫にする ●風邪・インフルエンザなど感染症の予防 ●免疫力の向上 ●認知症の予防 ●アレルギー・花粉症の症状改善 ●筋肉の合成を促す ●がんの予防 ●メタボの予防 ●アトピー性皮膚炎の改善 ●糖尿病の予防 ●うつ病の予防 ●リウマチの予防 ●心不全・脳卒中の予防
都内で検診を受けた人、ほぼ全員がビタミンD不足という衝撃!
斎藤先生は2007年頃からビタミンDの重要性に注目してきた一人。長年「日本人のほとんどはビタミンD不足。花粉症が多いのもそのせい」と説いてきた。 ビタミンDは日光を浴びることにより、皮膚で合成されるという珍しいビタミン。限られた食物にしか含まれないため、食べて充足させるのが難しい特殊なビタミンだ。 特に女性の私たちには、ここ、とても重要。 「SPF値の高い日焼け止めを使い続けているとビタミンDの合成は完全に停止してしまいます。 日傘、アームカバーまで動員して紫外線をガードしている日本人女性は、残念ながら世界一ビタミンDが不足しているはず。日本人に花粉症や骨粗しょう症が多いことと関係がないとは言いきれませんね。 2013年の国内の研究(注1)でも、8割の人がビタミンD不足とされていました」 (注1)国内の大規模コホート研究 ROAD Study.Osteoporos Int. 2013;24(11):2775-87. ところが、2023年、東京慈恵会医科大学から発表された調査報告結果は、さらにショッキングな数字だったのだ。