【オリックス】40歳名球会右腕が京セラDで通算100セーブ「眺めているだけでも格好いい」新たな趣味のウィスキー収集で息抜き
◆パ・リーグ オリックス5ー4楽天(9日・京セラD) オリックス・平野佳寿投手(40)が静かに大台を迎えた。「ちょっとしんどかったけど、勝てたのでよかった」。最大4点のリードを1点差に迫られた9回、2死一塁で辰己を二直に仕留めた。史上初めて京セラDで通算100セーブを達成。同一球場での通算100セーブ以上は7人目で、また一つ、勲章が増えた。 昨年は日米通算250セーブをクリアした。名球会入りを果たす道中、中嶋監督と2人きりで会話をした。「俺の場合は、心が折れてしまったから。心、気持ちが折れるのが一番、怖いこと。モチベーションがあれば、体力的、技術的にもできる」。29年間の現役生活を過ごした指揮官に教わったのが、常に目標を持つこと。あと5とした日本通算250セーブも、通過点だ。 「キリ良く40歳。いいんじゃないでしょうか」。3月8日に不惑を迎えた。新たな趣味にウィスキー収集が加わり「眺めているだけでも格好いい」と、落ち着ける時間を見つけた。ここまで3試合で失敗なしの3セーブ。計5人の走者を出しても、防御率0・00と本塁を踏ませないのがスゴ味だ。中嶋監督は「いいんですよ、3人で終わっても…」と冗談を交え、守護神の偉業を喜んだ。開幕4カード目で初めて初戦を取り、最下位から脱出した。 勝っても負けても、次戦への準備は同じ。この日も温冷の交代浴を4度、繰り返した。「ここ数年、みんながいつもすごい応援をくれる。すごく力になっています」。ファンへの感謝を忘れず歩み、NPB通算700登板まで12、同1000奪三振にも9。オリが誇るレジェンドは、まだまだ強くて頼もしい。(長田 亨)
報知新聞社