「AIとの付き合い、学ぶべき」 オープンAIジャパン・長﨑社長 CEATECに登壇
25周年特別セッションでは、オープンAIジャパンの長﨑忠雄社長が「OpenAIが拓く未来」と題し講演した。長﨑氏は、アジア初の拠点を日本に設けた理由について、生成AI(人工知能)「チャットGPT」の日本での利用が多かったことや、日本人のテクノロジーの感度が高いことを挙げ、「どこよりも早く享受してもらいたいと思った」と述べた。 【関連写真】今年4月、アジア初の拠点を東京に開設したことを発表する記者会見の様子 現在、チャットGPTは世界で2.5億人、フォーチュン500の9割以上の企業が利用するほどになっている。オープンAIでは、個人で利用できるチャットGPTのほか、法人向けのエンタープライズ版などさまざまなサービスを展開しており、企業での大規模導入なども進んでいる。 ただ、現状では個人利用が大半。企業での利用は3割程度にとどまっていることもあり、長﨑氏は「企業に向けては、進化する中でいかにAIに取り組むかを指南している」した。 長﨑氏は、AIを組織で導入するポイントとして①AIの戦略を作る②従業員とともに革新する③正しい長期的なパートナーを選択する―の3つを挙げた。まずは従業員にAIを配布し、実際に使ってもらい慣れることで、AIとの付き合い方を学ぶことが必要だと説いた。 エンタープライズ版の認知度は低いながらも、すでに世界で100万ユーザーが利用するまでに拡大している。長﨑氏はAIを組織で導入していくには、①AIとともに働く環境の構築②AIを活用した業務の自動化③AIをサービスや製品に組み込む―という流れになるとした。 これまでは小規模に導入し、様子をみてから全社に拡大していくことが多かったが、長﨑氏は「ある程度大きな母体に配布する方が成功の確立があがる」との考えを示した。
電波新聞社 報道本部