同性カップル住民票の続き柄「夫・妻(未届)」に来月から 東京・世田谷区
東京都世田谷区は同性カップルの住民票の続き柄欄について、男女の事実婚と同じ「夫(未届)」「妻(未届)」と記載する運用を始めます。11月から開始できるよう準備を進めているということで、実施されれば、都内の自治体では初めてとなります。 世田谷区では現在、同性パートナーや、双方または一方がLGBTQであるパートナーを対象に、パートナーシップ宣誓やファミリーシップ宣誓の取り組みを実施しています。 これまで、宣誓したカップルの住民票の続き柄は「同居人」としていました。 しかし、区民から「同居人は赤の他人のように聞こえる」「パートナーとして一緒に住んでいる」などの意見があったということです。 こうしたことから区は、“パートナーとしてつながりがあるように”と2022年度から、申し出があった場合は続き柄を「縁故者」とする運用を始めました。 担当者によりますと、「縁故者」の記載を希望する申し出は、これまでに約10件あったということです。 さらに区は、“生きづらさを抱えている人の実態に沿った対応をしていく”として、同性カップルの住民票の記載をさらに変更することとしました。 今後は、男女の事実婚と同じく、女性カップルは「世帯主」と「妻(未届)」、男性カップルは「世帯主」と「夫(未届)」と記載できるようにするということです。 ただ、この住民票をもとに、健康保険や生命保険などの扶養対象の可否などにどのような影響が生じるのかについては、「区から保険会社等に働きかけをすることはない」として、各企業の判断に任せたいとしています。 一方、区は、先行して実施している長崎県大村市や栃木県鹿沼市、神奈川県横須賀市などに具体的な運用方法について聞き取り調査を行っているということです。 来月から開始できるよう準備を進めていて、本庁を含めた区内10か所の窓口や出張所で手続きができるよう調整しているとしています。