海南省蜈支洲島の海を楽しむ観光客（2023年12月10日撮影、資料写真）。

【東方新報】中国の観光産業は、新型コロナウイルス感染症が収束する中、2023年は良好な回復を遂げ、見通しは明るいと業界関係者や専門家たちは述べた。 　文化観光部が発表した最新の数字によると、国内観光は過去3四半期にわたり安定した成長軌道を維持し、消費と経済発展を後押しした。同部によると、2023年1～9月の国内観光地の訪問者数は約36.7億人を記録し、観光関連収入は期間中に3.7兆元（約74兆766億円）に達した。この二つの数字は、それぞれ前年同期比75パーセントと114パーセントの増加を示している。 　中国旅行研究院が最近発表した報告書にも、国内観光市場に関するポジティブな予測が記載されており、ツアーオペレーターや観光セクターで働く人びとにとって自信となる。同報告書では、今年の国内観光訪問者数は54億人を突破し、その数は新型コロナウイルスが襲来する前の2019年の90パーセントに達すると推定している。 　上海市で最近開かれたフォーラムで、中国旅游研究院の戴斌（Dai Bin）院長は「国慶節など中国の大型連休中の国内観光地への訪問数、移動距離、一人旅の期間など、業界の回復と発展を測るいくつかの主要な指標は、いずれも2019年の数字を上回っている」と話した。 　共産党中央組織部は、コロナ流行が収束後、今年の初めに旅行制限を緩和し始めた。また、観光振興のための奨励政策もいくつか発表された。例えば、文化観光部は11月13日から2025年までに質の高い国内観光の合理的な成長を達成することを目標に、3年間の国内観光促進計画を発表した。9月には、国務院が観光関連消費の成長、観光産業と国内経済のより質の高い発展、人びとの生活全般の向上に焦点を当てた国家レベルのガイドラインを発表した。 　文化観光部の杜江（Du Jiang）副部長は先日の記者会見で、「同部は観光企業や事業者の投資に対する信頼と、消費に対する国民の信頼を高めるために、観光企業や事業者に対する政策の最適化を続けていく」と述べた。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。