グリーズマン、アトレティコ復帰を振り返る「ファンから“裏切り者”と批判されて…F・トーレスに言われたことがあった」|ラ・リーガ
アトレティコ・デ・マドリードのFWアントワーヌ・グリーズマンが、バルセロナからアトレティコに復帰した経緯について、改めて説明している。 アトレティコは15日、グリーズマンが故ルイス・アラゴネス氏の173得点を上回り、クラブ歴代最多得点者となったことを祝してセレモニーを行った。 グリーズマンは同セレモニーで、2019年にアトレティコを退団してバルセロナに移籍し、2022年にアトレティコに復帰した理由を今一度振り返った。 「「移籍を決めたのは僕のメンタルが限界に達したからだった。自分のレベルを引き出せないときには、ほかの選手たちのせいだってぼやいていた。そうやって言い訳を探し続け、自分にこう言い聞かせたんだ。『このクラブの外の方がいい。ずっとそう考えているなら、出て行くべきだろう』って」 「僕は挑戦がしたかった。だけど数カ月が経って気が付いたんだ。自分がスペイン首都で、アトレティで過ごしていた頃みたいには幸せじゃないって。だから僕は戻ろうとした。市場の最終日、監督から連絡が来たときのことを覚えているよ。僕は彼にイエス・オア・イエスで戻りたいと言った。そして(代理人の)姉に『復帰のために可能な限りのことをしてくれ。残りのことは僕が引き受けるから』と伝えたんだ」 アトレティコに復帰したグリーズマンを待ち受けていたのは、自身を“裏切り者”扱いするアトレティコサポーターからのブーイングだった。グリーズマンはその際、アトレティコの歴史の中でも最大級のレジェンド、フェルナンド・トーレス氏からアドバイスを受けたという。 「(アトレティコサポーターのブーイングについて)僕も自分自身に怒りを感じていたし、黙って努力をするしかなかった。復帰して最初の数カ月間、僕はちっぽけな存在で、ブーイングを受け入れて仕事に励み続けるほかなかったんだ。でも復帰したとき、トーレスに言われたんだ。『ミスをしても点を決めても、(ファンは)何も言わない。しかしピッチですべてを出し尽くせば、皆が敬意を払う。全力を尽くしている限りはそうあり続けるんだ』ってね。ファンは僕が全身全霊でプレーしていることを見ていてくれた」 「僕は間違いを犯した。だけど、ファンが彼らの7番に誇りを持てるように、できる限りのことをしたんだよ」 グリーズマンはまた、アトレティコ最多ゴールを記録した瞬間も振り返る。アトレティコ復帰を果たし、自らの努力でサポーターからの批判を応援に変えた同選手は、スペイン・スーパーカップ準決勝レアル・マドリード戦の前半に記念すべきゴールを決めた。 「ハーフタイム、チョロ(ディエゴ・シメオネ監督の愛称)とチームメートと話をしたとき、僕は泣きそうになってしまった。まだ試合の途中だったんだけどね」 「その後、ここで重要な選手となるために、僕と僕の家族がしてきた苦労を考えた。このクラブの偉人たちの中に入れてもらって、本当にうれしいよ」