トランプ氏の“秘密兵器”? ガザ停戦に向け暗躍する「ネタニヤフ首相夫人」とは
■内政の対応にも追われる夫に代わりサラ氏が“暗躍”?
サラ氏は自身のSNSで、トランプ氏との面会について、こう記している。 「温かく友好的な会談の中で、私たちはイスラエルとアメリカの揺るぎない友好関係や、両国の絆を育み続けることの重要性など、多くの話題について話し合いました」 「私は人質の解放と速やかな帰還のために行動する必要性を強調しました。私たちはまた『悪の枢軸』との戦いにおけるイスラエルの勝利の戦略的な重要性、中東と世界における、より安定した未来についても話し合いました」 いわゆる「ファーストレディー外交」の範ちゅうを超えて、人質解放を伴う停戦交渉に踏み込んでいるとも取れる内容で、イスラエルメディアは「トランプ氏に人質解放をめぐる問題を提起した」などと報じている。サラ氏はトランプ氏との面会について、ネタニヤフ首相とも共有しているとみられ、トランプ氏の正式就任前に、サラ氏を介した、やりとりが行われた可能性も出てきている。 また、イスラエルの内政に目を向けると、ネタニヤフ首相は自身の汚職疑惑に関して、裁判所での証言を求められていて、対応に追われることが予想されている。そのため、イスラエルメディアの関係者は、サラ氏がネタニヤフ首相の“分身”となって様々な場面で暗躍する可能性もあると指摘する。
■“イスラエル寄り”を鮮明にするトランプ氏 停戦合意への手腕は
アメリカメディア「アクシオス」は「トランプ氏は就任前にガザ地区での停戦が実現することを望んでいる」などと報じている。(2024年11月29日公開)。前回の大統領在職時には、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であることから、帰属問題がくすぶっているエルサレムを“イスラエルの首都”と認定してアメリカ大使館を移転させるなど、イスラエル寄りを鮮明にしてきた。 自身も「私ほどイスラエルのために尽くした大統領はいない」と自賛するなど、イスラエルへの支持を明確に打ち出す中で、「秘密兵器」を駆使しながらどのような手腕で戦闘を終結させようとするのか、世界が注目している。