【NBA】ペイサーズのTJ・マッコネルは2年連続の躍進を誓う「あの快進撃が偶然ではないことをプレーで証明してみせるよ」
4年契約を結んで残留「僕も家族もここが好き」
ペイサーズは昨シーズン、タイリース・ハリバートンを中心とする高速バスケでNBAに旋風を巻き起こした。インシーズン・トーナメントで決勝に進み、ハリバートンのケガで一時失速するもシーズン途中にパスカル・シアカムを獲得して勢いを取り戻し、カンファレンスファイナルまで勝ち進んだ。 若手の活躍が光るシーズンではあったが、キャリア9年目のTJ・マッコネルも選手としての評価を大きく高めた。シーズン序盤はハリバートンとアンドリュー・ネムハードを擁するガード陣で出場機会を得られず、インシーズン・トーナメントが行われていた12月には目立たない存在だった。それがハリバートンの戦線離脱が長引く中で、彼がペイサーズの高速オフェンスを牽引するようになった。ハリバートンがケガを抱えながらのプレーを強いられる中、ペイサーズが勢いを保てたのはマッコネルの働きが大きい。 ペイサーズは今オフ、シアカムやネムハード、オビ・トッピンとともにマッコネルにも新たな契約を与えて残留させた。4年4500万ドル(約68億円)は、ドラフトで指名を受けられず、NBAで生き残るのに四苦八苦してきたマッコネルにとっては望外の契約だ。「僕も家族もここが好きだし、安定した暮らしを望んでいた。『自分の居場所』があるのは素晴らしいことだよ」と彼は残留を喜ぶ。 契約最終年の2028-29シーズンはチームオプションとなるが、少なくとも36歳までは契約が保証される。そのことに満足しながらもマッコネルは「自分の立場がどうあれ、常にプレッシャーを感じていたい。僕は過小評価を覆してやろうという気持ちを力に変えてここまで来た。そのメンタリティを変えるつもりはない」と断言する。 トレーニングキャンプでのマッコネルは、ペイサーズのリーダーとして振る舞い、チームメートはそれに従っている。指揮官リック・カーライルは「ドラフト外からNBAの大舞台に食い込んできた男だ。その経験から多くの選手が学んでいる。私ももし若手だったら、彼と一緒にいたいと思うだろう」という言葉で、マッコネルへの信頼を語る。 マッコネルが考えるのは、ロスターの全員を巻き込んで一体感を強めることだ。「層の厚さはこのチームの強みになる。どのポジションにも実力ある選手が揃っているけど、ポジションは5つしかないし、時間も限られている。そこで大事なのは、試合に出ていなくてもチームに積極的にかかわり、チームメートを支え、準備を怠らないことだ」 「試合に出ても集中できず、やる気が見られない選手は、チャンスを生かせない。チームに忠実に行動し、仲間をサポートしていれば、チャンスが巡って来た時にすべて上手く回るものなんだ。素晴らしいチームメートであることは、それだけ大事なんだ」 開幕まであと1週間。マッコネルはペイサーズの躍進が今シーズンも続くと自信を持っている。「オフの間に昨シーズンを振り返って思うのは、僕らにはプレーオフを経験した選手があまり多くなかったことだ。その経験を積み、メンバーのほとんどが残留したことは、今シーズンに向けて本当に大きな力になると思う。偶然の産物だと見なす人もいるだろうけど、僕らは外部の雑音に耳を傾けず、あの快進撃が偶然ではないことをプレーで証明してみせるよ」