子どもを賢く育てるなら「5歳までは夜8時就寝」がマストな理由
さらに夜、寝付きを良くするためのコツもあります。 就寝時刻が近づいたら、光の刺激を減らしてしまうのです。 徐々に照明器具の光を暗くし、テレビ、タブレット、スマホなどはオフに。興奮する遊びも控えましょう。 そのためには、お風呂は、就寝1時間以上前に済ませましょう。お風呂でいったん上がった体温が低くなっていくとき、副交感神経(休息時に働く自律神経)のスイッチが入り、スムーズに入眠できます。 そしてこれらの流れを、毎日同じタイミングで行うことが大事です。なぜなら脳は、「繰り返しの刺激」によってつくられていくものだからです。 夕食、お風呂、テレビを消す、寝室に行く……といったひとつひとつの行動を、同じ時間に行うことが大事です。「今日はちょっと遅くなってもいいか」といった例外をつくらず、淡々と毎日、繰り返しましょう。
成田奈緒子 小児科医・医学博士・公認心理師。子育て支援事業「子育て科学アクシス」代表。文教大学教育学部教授。1987年に神戸大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学医学部や筑波大学基礎医学系で分子生物学・発生学・解剖学・脳科学の研究を行う。臨床医、研究者としての活動も続けながら、医療、心理、教育、福祉を融合した新しい子育て理論を展開している。著書に『「発達障害」と間違われる子どもたち』(青春新書インテリジェンス)、『高学歴親という病』(講談社+α新書)などがある。
成田奈緒子 (小児科医・医学博士・公認心理師)