石破総理がマレーシア訪問 安保、エネルギー供給で連携強化図る
中国を念頭に安全保障面で連携を図る狙いです。石破茂総理大臣は10日、訪問先のマレーシアでアンワル首相との首脳会談に臨みます。 【画像】今年初外遊はマレーシア 「外交デビュー」の佳子夫人の手を取ってタラップを降りる石破総理
■“日本をお手本”親日国と連携
石破総理 「我が国がこの不確実性を増す国際社会の中にあって、東南アジアとの関係は今まで以上に大事にしていきたい」 9日夕方、今年最初の外遊先となるマレーシアに到着した石破総理。ファーストレディとして外交デビューした佳子夫人の手を取り、少しぎこちない様子でタラップを降りました。 東南アジアに位置するマレーシアは面積が日本の9割弱。人口およそ3350万人でマレー人、中華系、インド系など複数の民族が共存する多民族国家です。 日本との関係は、上皇ご夫妻が天皇皇后時代に訪問して国王と会談されたこともあり、良好な関係を築いてきた親日国です。 特にマレーシアが親日国と見られる背景には「東方政策」と呼ばれる国策があります。 1981年、当時のマハティール首相が提唱し、日本などの経済発展をお手本に人材交流などでマレーシアの経済・社会の発展を目指しました。 その後、国産自動車を開発するなど産業も徐々に発展。日系企業も次々と進出しています。 神奈川大学 大庭三枝教授 「マレーシアに関しますと、今、1人当たりGDPが東南アジアの中ではシンガポール、ブルネイに並び第3の国ということで、もうほとんど1人当たりGDPは先進国並みですから、かなり進んだ国であります」
■液化天然ガス輸出先トップは日本
経済発展の象徴となっているのが、1998年に首都クアラルンプールに完成した世界一のツインタワー、ペトロナス・ツインタワーです。ここに本社を置くのが国営石油会社ペトロナスです。 マレーシアはLNG=液化天然ガスの輸出量が世界第5位。輸出先のトップが日本です。ペトロナスが運営する液化天然ガス事業の権益の一部を三菱商事が取得。エネオスは新たな天然ガス田の開発を共同で進めています。 石破総理 「我が国にとっては重要なエネルギー供給国であります。これから先も安定的なエネルギーの供給をお願いしたいし、そのことに対しては我が国も寄与をこれから先もしていきたいと考えている」