山下美月、乃木坂46卒業後は「大学生になった感覚」 作品に臨む気持ちはこれまでと変わらず
◆初のミステリー作品 演じたことのない役どころに不安も
今年5月に乃木坂46を卒業し、新たな一歩を踏み出した山下美月。グループ在籍中もさまざまな作品に出演し高い評価を得てきた彼女が、卒業後初ドラマとして『降り積もれ孤独な死よ』(読売テレビ・日本テレビ系/毎週日曜22時30分)で雑誌記者・森燈子を熱演中だ。そんな山下に、本作に込める思いや卒業コンサートを終えての心境などを聞いた。 【写真】25歳になったばかり 大人の表情を見せる山下美月 原作は、講談社「マガジンポケット」で連載中の同名漫画(原作・井龍一、漫画・伊藤翔太)。未完の原作を元にオリジナルの要素も交えて届ける。 一軒の人気のない屋敷から13人の子供の白骨死体が見つかった、通称・灰川邸事件から、物語は動き出す。事件の真相を追う刑事・冴木仁(成田凌)と、かつてこの屋敷に住んでいたという謎の女性・蓮水花音(吉川愛)。彼女は、屋敷の持ち主で事件の容疑者・灰川十三(小日向文世)を“父”と呼び、「灰川は犯人ではない」と主張するが―。いったい誰が、何のために、子供たちの命を奪ったのか? そして、灰川と子供たちの関係は? 謎多き灰川邸事件発生から7年。一人の少女の失踪事件をきっかけに灰川邸事件の現場に残されていた謎のマークが再び浮かび上がる。過去と現在、2つの事件の真相が毎回衝撃の展開と共にひもとかれてゆくスリリングなヒューマンサスペンスドラマとなっている。 ――物語も序盤が終わり、7年前の事件と現在の事件、それぞれ謎が深まる展開に視聴者からの反響が盛り上がっています。演じられる森の印象はいかがですか? 山下:登場人物がたくさんいて、謎が交差しているからこそ、現代軸で、観てくださっている視聴者の皆さんを置いて行かないように説明したり、点になっていた謎を線にする役割を演じさせていただいていると思っています。森は真面目で真摯に事件と向き合い、1人の少女を助けたいという信念がある。ミステリーですがしっかり人間を描いている作品だと思うので、そこを大事に演じています。 (撮影前は)これまであまりやったことのないような役どころで正直不安でした。乃木坂46を卒業して初めてのドラマ出演で、不安が大きくて…。実は母が元々原作の漫画が好きで! 私のドラマ出演が発表された後に「この作品すごく好きだから出てほしいって前から思ってたのよ」と言われて、すごくうれしかったです。母は普段は辛口なんですけど、放送を見て「面白かった」と言ってくれたので、ホッとしました(笑)。 ――森は原作にはない、ドラマオリジナルのキャラクターですよね。 山下:これまでもドラマのオリジナルキャラクターという立ち位置は難しいなと思っていました。原作に登場しているキャラクターを演じる時にももちろん責任感はありますが、より責任感を持たなきゃいけないなと感じています。原作をしっかり読ませていただいたうえで、なぜこの作品に森というオリジナルキャラクターが必要だったのか、森の登場意義を自分なりに解釈しようと努めています。 ――そんな森を演じるうえで大事にしているところはどこでしょう。 山下:作品の質感が、ちょっとロートーンといいますか、映画っぽい感じがあるので、そこに合わせた空気感を大切にしています。落ち着きや情熱はもちろん持っているけれど、冷静な、大人の記者としての空気感もしっかり出せたらいいなと思っています。 ――撮影現場では、成田凌さんや黒木メイサさんと一緒のシーンが多いかと思いますが、お二人の印象はいかがですか? 山下:お二人ともクールな方という印象を持っていたのですが、すごくフランクで、優しく声をかけてくださっています。黒木さんは子育てのお話を監督とされていて、こんなにお綺麗なのにお子さんを育てているママなんだ!と改めて感動しました。 成田さんは座長としていつもスタッフさんにも気配りをされていらっしゃる印象です。ハツラツとしているというよりはあのテンションのまま、スローペースで話していらっしゃって。毎日たくさんのシーンを撮る中で、成田さんのゆったりとした雰囲気に助けていただいています。