流木で作られた浮島やハードルが設置されたペンギンショープール

　おたる水族館は、フンボルトペンギンが海獣公園のプールで使う浮島などの道具を、プラスチックから天然素材に置き換える「自然物化計画」を進めている。自然界により近い環境で快適に過ごさせ、動物福祉（アニマルウェルフェア）を向上させるのが目的。同館によると、水族館で取り組む事例はまだ限られているという。 【動画】フェアリーペンギンのヒナぐんぐん成長

　素材を置き換えるのはペンギンショープールのハードルや飛び込み台を含む計7点。生物本来の行動を引き出し、運動不足による病気や体調不良の予防も期待される。 　海獣飼育課の6人が海岸などで集めた素材で手作りしている。9月中に同プールの道具を置き換え、ほかの動物の周りでも自然物化を進めていく。 　同館の角川雅俊飼育部長は「自然に近い環境でペンギンがどんな動きをするのか、道具が変わる前と後で比べて注目してほしい」と話している。