「シャンパンをかけられたり、人生で 経験のないことばかりでした(笑)」 ドラマW主演・菅井友香インタビュー
撮影シーンは人生で経験したことのないことばかり(笑)
――かなりハードに見えるシーンもありましたが、挑戦してみていかがでしたか? 本当に今までの人生で経験したことのないことばっかりでした(笑)! 「こんな感情があったのか」という気づきもたくさんありましたし、1日1日がとにかく刺激的でした。例えば1話で言うと、トレーラーにもありましたが、冬雨にシャンパンを頭からかけられるシーンとか。シャンパンってすごく冷たいんです(笑)。 樹は翻弄される側だったので、作品内で起こる様々な問題に対して、樹として何とか対処していかないと、と向き合っているうちに自然に彼女と重なっていく感覚になりました。 ――先日行われた会見では、中村さんが「クランクアップのときにさみしさがすごく残った」というお話をされていました。菅井さん自身はクランクアップのとき、どのような気持ちになりましたか? ゆりかさんとまったく同じです! 撮影が終わって本当にさみしかったです。撮影期間は1カ月ないくらいだったので、本当に風のようにすぎていってしまった感じでした。 ――かなりハードな撮影スケジュールだったんですね。撮影を乗り切れたコツは何でしたか? 現場の雰囲気が温かかったのが何よりでした。朝がすごく早い日もあったのですが、もともと早朝があまり得意ではないので、早起きが続いたときには、とにかく起きたらすぐにすごくすっぱい飲み物を飲んで目を覚ますのが恒例でした(笑)。 あとはビタミン効果です。監督が私の誕生日にビタミン剤をくださったのがきっかけで、毎日のむようになってから調子がいい気がするんです。今では3種類くらい取り寄せて、毎食後気分で選んだりするぐらいハマっています。
キャプテンを経験して心が分厚くなった気がします
――先ほど「グループでのキャプテンという経験に重なった」というお話がありました。ご自身の経験と照らし合わせて感じたことなど、ぜひ教えてください。 樹の部下には子供を持つママだったり、いろいろな事情を抱えた女性がいます。樹自身は「仕事も大事だけど、それぞれの人生があるんだから」と考えるタイプで、私もその気持ちに共感します。けれど、実際にグループ全体で仕事とプライベートのバランスを保つことの難しさもまた感じていました。 グループ自体、組織としては仕事をちゃんと進めていかなければいけない、でもそれぞれの私生活もある、仕事相手もいますしファンもいてくださる……と様々な要素がありますし、メンバーそれぞれの心と体のコンディションも毎日異なります。そこでなんとかまとめていく難しさは身に染みていたので、「ああ、一緒だなぁ」と共感していました。 ――菅井さんが編み出したまとめていくコツは何でしたか? キャプテンを経験した今でもコツも正解も見つけられているわけではなくて(苦笑)。自分の性格が、みんなを引っ張っていったり、「もっとこうしよう」と積極的に意見をしていくタイプではなく、どちらかといえばみんなのやる気が出るようにそっと行動するタイプでした。だから、少しでも前向きな言葉をかけたり、率先してライブ前に円陣を組んだりして、グループ全体が前向きになるようには心がけていました。 ――学生時代から、ずっとリーダータイプだったんですか? まったくそんなことはないんです。クラスでも学級委員に立候補もしませんでしたし、推薦もされないタイプでした。グループ活動で初めてキャプテンに任命されて、最初は「え、私…!? どうしよう」と思っていましたし、リーダーになって自然と性格が変わっていきました。 ――性格はビフォー・アフターでどうなったんでしょう? 自分で言うのもなんですけれど、心が分厚くなった感じがします。「なんとかなるでしょ」と思えるようになりました。何かあっても「そのときがくればきっとどうにかなるよな」って。自分が緊張しているときに、「ああ、緊張する」と言葉に出すともっと慌てるけど、「大丈夫、大丈夫」と言っていたら本当に大丈夫な気がしてくる、というような感じです。前向きな言葉を口に出すようにしていたら、気持ちも自然とタフになれたかなと思います。 ――いまおひとりで俳優業に軸足に据えた今、心が分厚くなった経験はご自身の強みになりますよね。 そうかもしれません。もちろん緊張してしまうときもあるんですけど、たいがいのことは、「うん、大丈夫じゃないかな」と思えるようになったのは、いろいろな経験を踏ませていただいたからかな、と思います。