それなら〈公務員〉志望はやめておけ…進路指導のプロ、「地元に貢献したいから」「安定しているから」に“ド正論回答”
公務員こそビジネスマインドが必要
安定だけを求めるなら公務員になってはいけません。現状維持は衰退なのです。 地域を豊かにできる、税収を増やせる、人口を維持できる、高付加価値の新産業を生み出せる、衰退する地域で頻発するさまざまな問題を解決できる。公務員にこそ、「ビジネスマインド」が必要になってきます。 都会の先端的な産業でバリバリ活躍できるぐらいの力をもって地域に貢献できる。そんな公務員でなければ、必要とされません。安定を求めている人、何もできない人、市長や上司に言われたことだけをやる人、人口と税収が減る故郷をボーッと眺めながら、地元民間企業で働く人よりも給料が高い人、そんな公務員はいらないのです。
地元に貢献したいのなら、公務員以外の方法もある
自分の故郷が好きで、地域に貢献したい気持ちはわかります。しかし、商店街の活性化を図ろうがショッピングモールができて、地域のお祭りをPRしようが参加者が減っていく町で、あなたが高校でやっている探究学習の地域おこしは、根本的な解決にはなりません。まず、いったん、「地元国立大学に行って地方公務員になる」というルートを疑ってください。ほかの道を探してください。 高度な職業専門性を身につけて、都会の会社で人脈をつくり、何者かになってから故郷に帰ってきて、新しい産業をおこし、売上を伸ばし、地元の人を従業員として雇い、ほかの地方、特に都会からも魅力を感じて人が集まるようにして、地元自治体にたっぷり税金を納めて故郷に貢献するのも、あなたが本当に愛する故郷にできることではありませんか? 地方にはそうした企業もあります。市役所、県庁ではなく、まずはそうした産業や企業を調べてはいかがでしょうか。 そして、そうした会社の多くは製造業や情報通信産業ですから、理工系の大学に行くことも検討すべきです。観光だけで豊かになっている地域はほとんどありません。 というわけで、「安定しているから公務員」という人には「高付加価値の先端産業をつくって地域の税収を増やす」という選択肢“も”僕は提供します。