角田裕毅「失うものは何もない」日本GP赤旗明けはソフト選択がカギに…ヒュルケンベルグにやり返し、P12→P9を引き寄せる|WEDNESDAY F1 TIME
リスタート後、ターン1ではインを突いた角田。ターン2でアウト側にいたジョージ・ラッセルがタイヤスモークを上げた。これでその背後にいたバルテリ・ボッタスが行き場を失い、ラッセルとボッタスの2人が角田よりも後ろへ。 角田「ラッセルがなんであそこで(タイヤを)ロックしたのかわからないんですけど。ロックして、ボッタスが釣られていった。レッドカーペットって感じで」 サッシャ「道を空けてくれたと。どうぞー、と」 角田「ありがとうございます!という感じで」
結果的に角田は最初のスタートではミディアムでポジションを落とすも、リスタートではユーズドのソフトに替えた。サッシャ氏は「赤旗だったからこれはタイヤチェンジがOKだったわけですけど、誰のアイデアだった」と聞くと、角田はその要因をこう明かしている。 角田「エンジニアたちのアイデア。ミディアムは本当に(トラクションの掛かり方がソフトとは)差が大きかった。さらに12番手まで下がっちゃったんで。もう(赤旗明けのリスタートでは)戦略を変えてアグレッシブに行くしかないと。ソフトはかなりスタートがいいぶん、かなりデグラデーションも大きかった」 角田「迷いましたけど順位を落としたぶん、もうアグレッシブに行くしかない。失うものは何もないのでソフトに切り替えました」
サッシャ「一回失敗しても、チーム含めて戦略を変えて、同じことを二度しないっていうのが大切」 中野「大切ですよね。そういった判断がいい方向に行く時もあれば、そうじゃない時もあるんだけれども、何かそういうアクションを起こすっていうことは大事だと思う。その時ボッタスもソフトだったんで。そういった意味では、やっぱりソフトで行くのが定石だった、という気がする」 スタート直後、ミディアムでP12までポジションを落としてしまった。だが赤旗後のリスタートでソフトを選択し、そこから順位を上げることに成功した。スタンディングスタートは、ソフトタイヤのほうが明確に良かった傾向が顕著になっている。 鈴鹿で10位入賞をつかみ取った角田裕毅。23/53周目のピットストップで見せた大幅ジャンプアップだけでなく、リスタート(3周目)直後のターン2で“ベスト・オブ・レスト”かつ、ラッセルとボッタスの前である9番手にポジションアップさせたことが、入賞を手繰り寄せる大きな要因になったと言えそうだ。
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