「“普通の”サラリーマン」こそが中小企業を成長させる...20代の元サラリーマンが実現した「思いもよらない」成功とは
老後2000万円問題が叫ばれて久しい。しかし、生活水準を落としたくないのであれば「2000万円でも足りない」。政府の経済的支援を当てにすることもできない。現代日本ではサラリーマンであっても資産を形成することが求められている。そんな人は会社を買おう。もしあなたが一般的なサラリーマンならば、既に会社を経営するノウハウを自然と身に着けているのだ。 【漫画】床上手な江戸・吉原の遊女たち…精力増強のために食べていた「意外なモノ」 本連載では、平凡なサラリーマンが会社を購入し成功した例を紹介しながら、具体的に「どうやって資本家として成功するのか」を『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』(三戸政和著)から一部抜粋して紹介する。 『いますぐサラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい』連載第10回 『「自分に会社経営なんて」...不安を一蹴する、日本のサラリーマンだけが持つ意外な「価値」とは』より続く
会社で培った能力が生きる
サラリーマンの能力がいかに武器になるか、一つ事例を挙げておきましょう。 大手重電メーカーの子会社で部品調達や納期管理をしていた20代のQさんのケースです。なんと彼は、新卒2年目で会社を買って退職しました。 Qさんはオーナー社長とその奥さん、娘、息子の4人でやっていた京都の金属加工会社を3000万円で買いました(ちなみに、20代前半で社長経験がなくとも、銀行は主に買収企業の与信を見ますので借り入れることができています)。当時の年商は2000万円ほどだったそうですが、買収後わずか1年で年商を1・5倍にしました。 取引先が1社しかなかったので、Qさんはまず、買収時にお世話になった銀行に紹介してもらい、取引先を新規開拓しました。 そのうえで商品の単価アップのため、それまでの量産・薄利多売から、少量・高単価で短納期の商品を開発し、ラインナップの中心に据えました。生産管理システムも新たに導入し、納期が誰でも一目でわかるようにしました。納期管理をしていた前職の経験を生かしたわけです。