【センバツ】青森山田 11安打も2得点に終わり初の4強入りならず、夏こそ日本一へ
◆第96回センバツ高校野球大会第9日 ▽準々決勝 中央学院5―2青森山田(28日・甲子園) 準々決勝で青森山田(青森)は中央学院(千葉)に2―5で敗れ、春夏通じて初の4強入りはならなかった。走者を出しながら好機での一本が出ず、“見えないミス”が多く流れをつかめなかった。甲子園での3試合で経験したことを糧に、今夏こそ日本一を狙う。これで出場した東北勢3校は全て姿を消した。 最後まで歯車がかみ合わないまま、青森山田のセンバツが幕を閉じた。安打数は相手を2本上回る11本を放った。毎回走者を出し、6回以外はすべて得点圏まで進めながら、得点は2点のみに終わり敗退。「あと一歩まで攻めたが、相手投手の気迫や守備力にうまく阻まれてしまった」と兜森崇朗監督(44)は悔やみ、7番・捕手の橋場公祐主将(3年)は「チャンスをつくりながら一本出し切れなかったのが敗因」と唇をかんだ。 攻守ともに、記録に残らない“ミス”が響いた。打撃ではバントを試みるもファウルにしたり、内野ゴロで走者を進められない場面が散見。試合前にカギになると話していた細かい部分を徹底できず、指揮官も「打撃の質(の向上)は持ち越しになる」と課題を口にした。守備でも2回、同点に追いつかれ、なお2死一、二塁の場面。左翼線に上がった飛球に左翼手が突っ込むも、打球を後ろにそらす形になり2点を失った(記録は二塁打)。「難しい打球を捕りきれるかが勝敗を分けると思っていた。その部分はこれから」とこちらも夏に向けて鍛えていくつもりだ。 今大会は1、2回戦と2戦連続でサヨナラ勝ち。この日も4点を追う9回1死一塁で、木製バットを使う5番・吉川勇大遊撃手(3年)が左中間を破る適時二塁打。反撃ムードをつくるなど、持ち前の粘り強さは全国の舞台でも十分に通用した。兜森監督は「2つ勝てて選手は自信になったと思う」。橋場主将は「守備でリズムをつくったり、粘り強さは通用した。継続してレベルアップさせていきたい」と前を向いた。敗戦の悔しさと聖地でつかんだ自信を胸に、成長を遂げた姿で夏にまた戻ってくる。(有吉 広紀) ★青森山田・桜田朔投手(3年。2戦連続先発も4回途中5失点で降板)「変化球でカウントを取ってテンポよく投げていこうとしたけどできなかった。実力が足りなかった」 ★青森山田・関浩一郎投手(3年。2回戦は救援で5失点もこの日は5回2/3を投げて無失点)「これ以上点をやらないと思って投げた。(失点)ゼロに抑えられてよかった」
報知新聞社