大谷翔平、マルチ&適時打にロバーツ監督「競争心がある打撃」 ド軍18年ぶり「0三振勝利」に貢献
◆米大リーグ ダイヤモンドバックス4―8ドジャース(29日・米アリゾナ州フェニックス=チェースフィールド) 【写真】大谷が愛飲している日本茶 ドジャース・大谷翔平投手(29)が29日(日本時間30日)、敵地Dバックス戦に「2番・DH」で先発出場。初回に粘って2試合ぶりの安打となる中前打を放ち、球団18年ぶりの「0三振勝利」の流れを呼び込んだ。5試合ぶりの複数安打もマーク。両軍の試合は昨年の地区シリーズでド軍が3連敗を喫して以来だったが、大谷ら新戦力の躍動で雪辱を果たした。 簡単にはアウトにならない大谷の姿勢が、球団18年ぶりのレアケースを呼び込んだ。初回1死。フルカウントからヘンリーの、6球目のカーブを右膝への自打球としながらファウルで粘ると、7球目の79・3マイル(約128キロ)のカーブを中前へ。8回無死一、二塁ではアレンの高めのカットボールを引きつけて左前適時打とした。5試合ぶりのマルチ安打で、ド軍では06年8月28日のレッズ戦(ドジャースタジアム・6―5)以来の「0三振勝利」に貢献した。 ロバーツ監督は10安打8得点、延べ44人が一人も三振しなかった打線を「今日はとても競争心がある打撃だった」と称賛。対応がなかった大谷へも「翔平も初回にやってくれた」と粘りの姿勢を評価した。大谷は試合前の時点で対右投手の打率3割8分9厘に対し、対左投手は2割6分。この試合は全5打席で左腕をぶつけられたが、4打数2安打1打点1四球で2割7分8厘まで上昇した。 ワシントンDC→トロント→アリゾナと続く敵地9連戦の最終カード。本拠地に帰るまでの総移動距離は約8000キロにもなるが、ここまで7試合で6勝1敗。東海岸(トロント)から西海岸(アリゾナ)へ約5時間の移動がある上、時差で時計の針が3時間戻るという“一日27時間”状態ながら、結果を残した。 2回1死満塁では初球を打って二ゴロ併殺打。満塁機で今季4打数無安打と苦しんでいるが、14二塁打、80塁打、22長打は両リーグ3冠のまま。打撃好調の理由を「データのことも含めて打撃コーチともよく話ができている」と分析していた大谷が、時差も左腕も克服する。(中村 晃大)
報知新聞社