【山口県】[周南公立大]命描く「煌(カンボジア)」など10点 難波さん夫妻らが絵画、彫刻寄贈
周南市の周南公立大学(髙田隆学長)に広島大学名誉教授で二紀会理事の洋画家、難波平人さん(82)の油彩画4点、妻で二紀会会員の難波英子さん(82)の油彩画3点、山口芸術短大准教授で二紀会会員の彫刻家、難波章人さん(50)の彫刻作品2点、章人さんの妻、難波瑞穂さんの刺繍(ししゅう)・版画作品1点を合わせた計10点の作品が贈られ、19日に同大学のS1号館ウェルビーイングスクエアで贈呈式が開かれた。 この寄贈は難波章人さんが同大学の渡部明副学長の知人だった縁で実現したもの。難波平人さんは上関町出身で柳井高、広島大学教育学部を卒業、同大学に35年間勤務した。国内や世界各地の集落などの風景を描き、文化庁地域文化功労者文部科学大臣表彰なども受賞している。現在は東広島市在住。 難波平人さんの作品のうち3点が図書館、そのほかの7点はS1号館に展示される。
贈呈式には難波平人さん、英子さん、章人さんと大学から髙田学長、渡部副学長が出席。目録を受け取った髙田学長は「ウェルビーイングの重要な要素であり、うれしく光栄に思います」と感謝した。 図書館の3点のうち「煌(カンボジア)」はカンボジアの遺跡、アンコールトムを描いた200号の大作。大きな顔の彫刻が並ぶ風景を白と黒、わずかな緑色などで表現している。平人さんは「風景を描いてもその中に命を描いている。命のすごさを感じてもらえればうれしい」と話していた。 このほか、平人さんの「瀬戸内の港」や「雪の集落(スイス)」、英子さんの人物画「みつめる」やバラを描いた作品、章人さんの鉄を使った作品「時間」などがある。ウェルビーイングスクエア、図書館とも市民は利用可能で、作品も無料で鑑賞できる。