50代会社員、個人年金保険が気になっています。長生きリスクに個人年金保険の“終身年金”が有効だと聞いたのですが、どういうものなのでしょうか?
日本の平均寿命を超え長生きすることは、珍しいことではありません。長生きリスクへの対応に有効とみられる個人年金保険に終身年金があります。終身年金のひとつに、より年金額を大きくした仕組みの「トンチン年金」があります。 ▼定年退職時に、「1000万円」以上の貯蓄がある割合は日本でどれくらい?
長生きリスクに備える必要性
令和5年簡易生命表によると、日本人の平均寿命は年々上昇しており、男性が81.09歳、女性が87.14歳となっています。2070年には、男性85.89歳、女性91.94歳まで上昇すると推計されています。 また、平均余命を見ると、85歳の男性は6.29年、90歳の女性は5.53年となっています。全国の100歳以上の高齢者は2023年に9万5000人あまりと、54年連続で過去最多となっており、“人生100年時代”は間近に迫っているといえます。 一方、健康寿命(健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間)は、男性が72.68歳まで、女性が75.38歳までとなっています。平均寿命と健康寿命の差というのは、日常生活に制限がある「不健康な期間」ですが、2019(令和元)年では男性8.73年、女性12.06年となっています。この期間は、働いて収入を得ることが難しいので、健康に配慮する一方で、こうした期間に対する収入等の備えが重要になります。
個人年金保険
個人年金保険は、払込保険料のなかから資金を積み立て、それを原資に契約時に定めた年齢から年金を受け取れる仕組みです。 年金を受け取る期間により、「確定年金」「保証期間付終身年金」「有期年金」があります。 ■確定年金 年金受取開始後、被保険者の生死に関係なく契約時に定めた一定期間、年金を受け取れます。 ■保証期間付終身年金 年金受取開始後、保証期間中であれば被保険者の生死に関係なく年金を受け取ることができ、その後は被保険者が生存している限り一生涯年金を受け取れます。 ■有期年金 年金受取開始後、契約時に定めた一定期間中、被保険者が生存している限りずっと年金を受け取ることができます。 人生100年時代に備えるには、「終身年金」や「保証期間付終身年金」が安心です。