西興一朗「ウルトラマンアーク」で4大特撮制覇 アバレンジャーから20年、未来につなげるヒーローの力
コミカルな所長でも「決めるときは決める」
本作では、いわゆる防衛隊の活躍がメインではなく、怪獣の出現予測や事前調査を担う怪獣防災科学調査所(SKIP)がドラマの中心となる。企画概要を聞いた西は、「SKIPが民間企業のように描かれているのが面白いですよね。怪獣を災害と捉えているのも時代性を感じる要素ですし、その中で人間がどういう風に生活することができるのか。そういったことを踏まえた内容にとても興味を抱きました」と作品についての印象を述べた。 自身が演じるヒロシ所長については、「SKIPの中ではトップだけど、決して高圧的な人間ではない。若いメンバーにも同じ目線で接していて、SKIP所員同士の仲がいいチームみたいで、そんな中、ヒロシ自身は少しおとぼけなところ、コミカルな部分、その両方を織り交ぜながら、決めるときは決める。そういった役柄です」と力を込める。「最初こそ多少手探りのところもありましたが、レギュラーキャストはみんなフワフワしたところがあって、役柄を通しても、それが見えたほうが家族っぽい感じが見えるのかなって。僕自身は割とみんなの芝居に乗っからせてもらっている気がします」
SKIPのメンバーには、お揃いのTシャツや帽子、ジャケットが衣装として用意されており、その着こなしも役柄の個性を際立たせるための一要素となっている。「ジャケットも今は割とオーバーサイズで着たりしますが、ヒロシはなんだかんだで、昭和のおっさんなので(笑)、少し小さいサイズを選んで着させてもらいました。髪の毛も全然セットしてないし、あまり格好よく見えない方がいい。あくまで気のいいおじさんです」
おじさんが悪目立ちするのはよくない
西は本作の直前まで『アバレンジャー20th』の撮影でヒーローを演じていたこともあり、役づくりのためにパンプアップした肉体を「アーク」出演のために削ぎ落す必要があった。 「なるべく若く見せたくなかったんです。筋肉を落として、少しだけ太りました。それこそ、ヒロシの専門は地質学で、役柄としては学者肌なんです。むしろ、ガリガリに見えるくらい落とした方がいいかな? とも思ったのですが、さすがに無理でした(笑)」