車屋さんに「ETC2.0」への買い替えを勧められました。従来のETCと何が違うのですか?
ETCと聞くと、自動料金精算のサービスを思い浮かべる方が多いでしょう。 次世代モデルであるETC2.0は、以前のETCと比べて、より高速で大量のデータを送受信できるものです。それにより、以前のETCにはないさまざまな便利な機能が利用できます。 今回は、ETC2.0の内容や導入費用について解説します。これから車の購入を検討している方や、すでにETCを取り付けていて、ETC2.0への乗り換えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ETC2.0を導入するメリット
ETC2.0は、高速道路におけるさまざまな便利なサービスを利用できます。この章では、利用できる4つのサービスについて解説します。 ◆料金が割引になる ETC2.0は、圏央道における料金の割引が受けられます。割引区間は、茅ヶ崎JCT~海老名JCT、海老名~木更津JCTの圏央道と、藤沢~茅ヶ崎JCTの新湘南バイパス区間です。割引額に関しては、高速道路の普通区間と同じ水準(普通車24.6円/キロメートル)となります。 例えば、普通自動車で圏央道の入間~境古河を利用した場合、以前のETCでは2180円かかるところをETC2.0にすることで1850円になり、330円割引されます。 ◆渋滞状況を確認できる ETC2.0は広範囲の交通情報を取得できるため、高速道路の渋滞情報や事故情報などもスピーディーに把握できます。これにより、迂回路の提示や目的地までの最適なルートを示してくれるようになり、渋滞を回避しやすくなります。 ◆一時退出と再進入が可能 以前のETCでは、一度高速道路を出て再び高速道路に戻る場合、再度料金を支払う必要がありました。しかし、ETC2.0は、高速道路の休憩施設不足を解消する目的で、条件を満たせば一時退出や再進入が認められます。 ETC総合情報ポータルサイトによると、一時退出、再進入が利用できる条件は以下の通りです。 「ETC2.0搭載車」 「対象のインターチェンジもしくはスマートインターチェンジでの乗り直しかつ順方向の利用のみ料金措置」 「対象の道の駅に必ず立ち寄る」 「対象のインターチェンジもしくはスマートインターチェンジ退出後、2時間以内に同一のインターチェンジから再流入」 ◆災害情報を音声で受信できる ETC2.0は災害が発生したときに、音声による情報共有が行われます。 例えば、高速道路を走行中に地震が発生した場合、音声での注意喚起や被災状況などから、交通規制の情報や迂回ルートなどの情報を得ることが可能です。走行中にかかわるリスクを未然に防ぐために役に立ちます。