伊万里市と佐賀市で食中毒 腸管出血性大腸菌O157、ヒスタミンで計17人が症状訴え
佐賀県は、17日までに伊万里市と佐賀市で腸管出血性大腸菌O157とヒスタミンによる食中毒が発生し、計17人に症状が出たと発表した。現在は全員回復している。県内での食中毒は今年6件目で感染者は計46人となった。 県生活衛生課によると、9月23日、伊万里市内で井戸水を飲んだ10歳未満~70代の3世帯7人が下痢や腹痛、発熱などの症状を訴えた。市内の医療機関を受診、感染が判明し10月4日に伊万里保健福祉事務所に届け出た。5世帯が共用していた井戸の水と患者からO157が検出された。 同課によると、データが残る1998年以降、水を介した食中毒は初めてといい、「飲用する場合、煮沸消毒などの対策を」と注意を促している。 佐賀市の認定こども園では8日、同じ給食を食べた園児8人と職員2人が全身のかゆみや発疹、顔の腫れなどを訴えた。佐賀中部保健福祉事務所が調査、園内で保存されていた調理前の生サバと調理後のサバのカレー竜田揚げからヒスタミン(100グラムあたり最大236ミリグラム)を検出した。 同課によるとヒスタミンによる食中毒の報告は2013年以来11年ぶり。ヒスタミンは熱に強い特性を持つといい、県は「鮮度と温度管理に注意して」と呼びかけている。(上田遊知)
上田遊知