GT-Rの心臓をぶち込んだルノーのミッドシップカー! 超絶イケてる「R.S. 01」ってナニモノ?
日産の虎の子エンジン「VR38DETT」がレーシングカーに使われた
日産がルノーとアライアンスを組んでいることはよく知られているだろう。2023年12月にルノーから日産が自社株(約1200億円)を取得するなど、資本関係のリバランスは進んでいるが、クルマ作りにおけるアライアンスは、もはや切っても切れない関係になっている。 【写真】GT-Rは今年で17年目! デビュー当時から100馬力ほどパワーが上がったワケ たとえば、日産ノートとルノー・ルーテシア(クリオ)が基本設計となるプラットフォームを共用している。さらに、日産エクストレイル、ルノー・エスパス、三菱アウトランダーといったクロスオーバーSUVについてもプラットフォーム共用化は見られる。 そもそも日産とルノーで共同開発しているプラットフォーム名称は「CMF(Common Module Family、コモン・モジュール・ファミリー)」というもので、開発リソースや共同調達など、アライアンスのメリットを活かすことを前提としたものなのだから当然だ。 とはいえスポーツカーについては、各ブランド独自の色を残すためか共通化は進んでいないように見受けられる。日産は独自アーキテクチャーによりGT-RやフェアレディZを作っているし、ルノー系のピュアスポーツモデルであるアルピーヌA110にしても、エンジン縦置きミッドシップというメカニズムは独自のものだ。 そんな関係にあるルノー日産アライアンスにおいて、日産にとって虎の子といえるGT-Rのエンジン「VR38DETT」が流出したことがあるのを覚えているだろうか。それは2014年に発表された「RENAULT SPORT R.S. 01」というミッドシップレーシングカーにおいてだった。 ワンメイクレース用マシンのコンセプトとして発表された「RENAULT SPORT R.S. 01」は、ダラーラ製カーボンモノコックボディにニスモチューンの3799ccのV6ツインターボドライサンプエンジンを積むというのが大まかなプロフィール。エンジンの排気量や最高出力500馬力、最大トルク600Nmといったスペックから、GT-R用エンジン「VR38DETT」をレーシング仕様に仕上げたユニットであることは明白だ。