新木優子、2作連続“魔性の女”役で「魔性にもいろんな色があるんだなと」『さよならマエストロ』
日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』(TBS系 毎週日曜 午後9時~9時54分)で、晴見フィルハーモニーのフルート奏者・倉科瑠李役を演じる新木優子のインタビューコメントが到着した。 【写真】新木優子演じるフルート奏者・倉科瑠李 本作は、天才指揮者だったが“ある事件”で家族も音楽も失った父親・夏目俊平(西島秀俊)と、そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘・響(芦田愛菜)が地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていくヒューマンドラマ。 新木が演じるのは、解散が近づく中、恋愛模様も気になる晴見フィルで物語をかき乱す“魔性の女”。2月18日放送の第5話では、瑠李が俊平に狙いを定めて積極的なアプローチを開始。それが響と志帆(石田ゆり子)に思いを寄せる古谷(玉山鉄二)の誤解を呼び、波乱の展開に…。さらに響と大輝(宮沢氷魚)の間にもほのかな恋の兆しが見え始める。 <新木優子 インタビュー> ◆物語もいよいよ折り返し地点。前半の展開を振り返ってどんな感想をお持ちでしょうか。 後半に向けて晴見フィルの音楽の厚みも増していっていますし、それぞれの人間模様がリアルで刺さるなと思っています。登場人物それぞれにとってのさまざまな悩みに丁寧に焦点が当てられているなと。俊平と響の親子関係もリアルですよね。響の思春期の時のような両親に対する態度や、親に甘えづらくなった子供の親との妙な距離感というか。今さら引くに引けなくなって反抗してしまう響を愛菜ちゃんがすてきに演じられていて、きっとそれは見ているどの世代の方も共感するんじゃないかと思います。家族みんなで見ながら「私にもこういう時があったな」とクスッと笑って一緒に温かい時間が持てるような、そんな前半戦が私はすごく好きです。 ◆新木さんが演じているのは、数々のオーケストラを色恋沙汰でクビになってきた“魔性の女”瑠李。ここまで演じてきていかがですか。 個人的に、この作品の前の作品でもまた違った角度の魔性の女を演じていて(笑)。“魔性”にもいろんな色があるんだなと感じています。見てくださった方から「今回の役が一番好き」と言っていただくこともあってうれしいです。 瑠李は、彼女のテーマ曲が“カルメン”というところでも分かるとおり、かなり情熱的で狙った獲物は逃さないタイプ。でも陰ではしっかりフルートを練習していて、人には見せない努力をしているんです。そして恋愛面では、自分にその気がなくても相手が誘惑されてしまうような、不思議な魅力を持ったキャラクターでもあって。自分の思っていないところで違う方向に行ってしまう不器用なところも瑠李らしさだと思うし、愛らしいなと思っています。 ◆第4話以降、瑠李の俊平への恋心が動き出していますね。 俊平さんはあまり瑠李のタイプではなさそうな男性ですよね。前のオーケストラでも、バチッと恋の火花が散った相手は、ホルン奏者でちょっと色気のある感じの男性でしたし。 だから「まさかマエストロに……」っていう意外な組み合わせだと思いますが、その気持ちはすごく分かるというか。俊平さんは人間味にあふれていて無邪気、それでいて相手としっかり向き合ってその人の芯の部分を見てくれる。きっと瑠李の陰の努力も見てくれていると思うし、瑠李は俊平のそういうところをちゃんとくみ取って、しっかり恋に落ちているのかなと思います。 ◆第5話では瑠李が俊平に仕掛けた積極的なアプローチから誤解が生まれ、響や古谷がかき乱される展開が描かれました。そして第6話では、瑠李のパーソナルな部分も描かれます。 瑠李には“魔性の女”という肩書はありますが、なぜそうなったのか、瑠李って実はどんな人なんだろうというのが、特に6話でかなりひもとかれていくので楽しみにしていただきたいです。晴見フィルのみんなとの絆も深まり、瑠李の心情に一緒に寄り添っていくストーリーになっています。 ◆第6話後、後半の見どころも教えてください。 後半の台本は、私自身読んでは泣いてを繰り返すくらい、人と人との絆が色濃く描かれていて。やっぱり人って一人では生きていけない。オーケストラと一緒で、一人ではその音しか出せないけれど、いろんな音が加わっていくことで全く別のハーモニーにもなるし、どんなハーモニーにも変えていける。不協和音かもしれないと思ったものが実は心地よかったりもする。そういったところを皆さんにも感じ取っていただきたいなと思います。 私は学生時代に吹奏楽部でトランペットをやっていたのですが、その時にも感じていた音を奏でる素晴らしさをあらためてこの現場でも味わいながら楽しくやらせていただいていて。その温かい空気感も、見てくださる皆さんに伝わったらいいなと思います。そしてこのドラマを見た人が「楽器をやってみたいな」と思ってくださるとうれしいですし、自分の中の新たな音色を奏でるきっかけになるような、後半のストーリーもすてきな物語になっていると思います。
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