「能代カップに出たからこそわかることがある!」…大会の意義・夏への意気込みを聞く【後編】
能代カップ2024が5月3日から5日まで、能代市総合体育館で開催。大会結果は、優勝は開志国際高校(新潟県)、2位が藤枝明誠高校(静岡県)、3位が東山高校(京都府)、以下、日本航空高校(山梨県)、駒澤大学附属苫小牧高校(北海道)、 そして県立能代科学技術高校(秋田県)の順位となった。 今回の能代カップは出場6チーム中、藤枝明誠、東山、日本航空、駒大苫小牧の4チームが初出場とフレッシュな顔ぶれがそろった大会となった。コーチたちの話を聞くと、異口同音に「一度は出てみたかった」「出場できて光栄」と口をそろえる。能代カップ2024レポートの後編では、大会初出場を果たした東山、日本航空、そしてホストチームの能代科学技術についてレポートする。
次第に見えてきた完成形に向けて課題が明確になった大会に
ウインターカップの大会ベスト5に選ばれた経歴を持つ大澤徹也コーチにとっても「僕の年代からすれば能代はバスケの聖地! 能代カップは憧れの大会でした。今の子たちはいまいちピンと来ないみたいですけどね」と笑顔で答えてくれた。 2月には、NBAオールスターゲームが行われたインディアナポリスでのバスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ・グローバルキャンプ、そして現在行われている日本代表のディベロップメントキャンプに招集された瀬川琉久を中心に、東山は今シーズンも注目チームの一つに数えられるだろう。昨年はインターハイ決勝、ウインターカップでは準々決勝で敗れただけに、今年にかける思いは強いはずだ。 しかし、今大会では初日、開志国際に71-89で敗れると、2日目には藤枝明誠に73-100と大敗を喫してしまった。その後、3勝を挙げて3位に入ったものの、大澤コーチはチームの現状を把握できたようだ。 「開志国際以外とは今年になって戦ったことのないチームとやらせてもらいました。総チームに出だしにガーンとやられると面食らってしまって、自分たちのバスケができなくなりました。崩れると立て直しが効かない」と大澤コーチは課題を口にした。 「形はなんとなく見えているけど脆さがある」と、大澤コーチはもどかしさも感じたようだが、「(能代カップで)いろいろなブロックの強豪と試合できた経験は大きいですね」と、収穫はあったと言える。 京都に戻ったらインターハイ京都府予選に向けて、「じっくりと期待直します」と前を向く。新人戦を制した東山だが、京都精華学園高校をはじめとするライバルたちは簡単な相手ではない。 「じっくりと足元を固めて、インターハイに進めたいですね」 能代カップで得た“宿題”からその答えが導かれるかもしれない。